国語施策・日本語教育に関して
平成17年度「国語に関する世論調査」の結果について

平成18年7月26日
文化庁


 文化庁では,国語施策の参考とするため,平成7年度から毎年「国語に関する世論調査」を実施している。
 平成17年度は,敬語に関する意識を中心に調査した。また,例年取り上げている,慣用句等の言葉の言い方についても調査を実施した。
 報告書は,独立行政法人国立印刷局から市販される。


T.調査目的・方法等

調査目的 日本人の敬語に関する意識,慣用句等の意味の理解や使用に関する意識等を調査し,国語施策を進める上での参考とする。

調査対象 全国16歳以上の男女

調査時期 平成18年2月14日〜3月14日

調査方法 個別面接調査

回収結果
アタック総数   3,652人

有効回収数(率)   2,107人(57.7%)


U.調査結果の概要

1.言葉をどの程度使い分けているか
言葉の使い分けの程度 <問1>(*P.3)
  ―9割近くが「使い分けている」―
*は報告書のページを表す。

〔全体〕
 日常生活で相手や状況によって,どの程度言葉を使い分けているかを尋ねた。結果を表にすると以下のとおり。
 「いつも使い分けている」と「ある程度使い分けている」とを合わせた「使い分けている(計)」は9割近い。一方,「余り使い分けていない」と「使い分けていない」とを合わせた「使い分けていない(計)」は1割強となっている。

(数字は%)
  使い分けている(計) 使い分けていない(計) 分からない
いつも使い分けている ある程度使い分けている 余り使い分けていない 使い分けていない
平成17年度 88.2 11.6 0.2
27.8 60.4 8.9 2.7

〔性別〕
 性別に見ると以下のとおり。
 「使い分けている(計)」の割合は男性(86.4%)よりも,女性(89.8%)で高い。

(数字は%)
  いつも使い分けている ある程度使い分けている 使い分けている(計) 余り使い分けていない 使い分けていない 使い分けていない(計)
男性 29.1 57.3 86.4 9.8 3.6 13.4
女性 26.6 63.2 89.8 8.1 1.9 10.0

〔年齢別〕
 「使い分けている(計)」と「使い分けていない(計)」とについて,年齢別に見ると以下のとおり。
 「使い分けている(計)」の割合は,60歳以上でほかの年齢に比べ低くなっている。

言葉の使い分けの程度のグラフ〔年齢別〕

2.敬語をどの程度使っているか
敬語を使う程度 <問2>(P.5)
  ―おおよそ4人に3人が,敬語を「使っている」―

〔全体〕
 日常生活で,どの程度敬語を使っているかを尋ねた。結果を表にすると以下のとおり。
 「いつも使っている」と「ある程度使っている」とを合わせた「使っている(計)」は7割台半ばとなっている。「余り使っていない」と「使っていない」とを合わせた「使っていない(計)」は2割台半ばとなっている。「使っている(計)」と「使っていない(計)」の比率は,おおよそ,3対1となっている。

(数字は%)
  使っている(計) 使っていない(計) 分からない
いつも使っている ある程度使っている 余り使っていない 使っていない
平成17年度 73.9 25.9 0.1
17.3 56.6 22.9 3.0

〔年齢別〕
 「使っている(計)」と「使っていない(計)」とについて,年齢別に見ると以下のとおり。
 「使っている(計)」は20代で最も高く,16〜19歳と60歳以上で低くなっている。「使っていない(計)」は16〜19歳と60歳以上で高いという傾向が見られる。

敬語を使う程度のグラフ〔年齢別〕

〔言葉の使い分けの程度別〕
 「使っている(計)」と「使っていない(計)」とについて,言葉の使い分けの程度別に見ると以下のとおり。
 「使っている(計)」の割合は「使い分けている(計)」と回答した人で約8割と高くなっている。

(数字は%)
  敬語を使う程度
使っている(計) 使っていない(計)
言葉の使い分けの程度 使い分けている(計) 80.5 19.4
使い分けていない(計) 25.7 74.3

3.敬語を難しいと感じるか,また敬語の何が難しいか
(1)敬語について難しいと感じることの有無 <問3>(P.7)
  ―半数を超える人が,難しいと感じたことが「ある」―

〔全体〕
 敬語について難しいと感じることがあるかを尋ねた。結果は以下のとおり。
 「よくある」と「少しある」とを合わせた「ある(計)」は半数を超え,6割台後半となっている。一方,「余りない」と「全くない」とを合わせた「ない(計)」は3割強となっている。

よくある   ・・・・・・   23.6%
少しある   ・・・・・・   43.9%
「ある(計)」
  67.6%
余りない   ・・・・・・   24.2%
少しある   ・・・・・・   7.1%
「ない(計)」
  31.3%

〔性別〕
 性別に見ると以下のとおり。
 「ある(計)」の割合は,男性よりも女性が7ポイント高く,「ない(計)」の割合は,女性よりも男性が7ポイント高い。

(数字は%)
  よくある 少しある ある(計) 余りない 全くない ない(計)
男性 22.6 41.0 63.7 26.3 8.8 35.1
女性 24.5 46.6 71.1 22.2 5.6 27.8

〔言葉の使い分けの程度別〕
 「ある(計)」と「ない(計)」とについて,言葉の使い分けの程度別に見ると以下のとおり。
 「ある(計)」の割合は「使い分けている(計)」と回答した人で約7割と,高くなっている。

(数字は%)
  敬語を難しいと感じることの有無
ある(計) ない(計)
言葉の使い分けの程度 使い分けている(計) 70.2 29.3
使い分けていない(計) 47.8 46.5

(2)敬語を難しいと感じる内容 <問3・付問>(P.9)
  ―半数を超える人が,難しいと感じたことが「ある」―

〔全体〕
 問3の敬語を難しいと感じることがあるかについて「よくある」「少しある」と答えた人(全体の67.6%)に,何が難しいと感じるかを尋ねた(選択肢の中から幾つでも回答可)。結果を多い順に示すと,以下のとおり。
 「相手や場面に応じた敬語の使い方」が8割近くと最も高く,次いで「手紙などを書くときの敬語の使い方」が4割近くとなっている。

相手や場面に応じた敬語の使い方   ・・・・・   78.4%
手紙などを書くときの敬語の使い方 ・・・・・ 38.3%
敬語について理解したり,覚えたりすること ・・・・・ 14.2%
その他 ・・・・・ 2.1%
分からない ・・・・・ 0.8%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると,以下のとおり(「その他」「分からない」は省略)。
 「相手や場面に応じた敬語の使い方」は20代,40代で高く,共に8割台となっている。また,30代,50代も約8割となっている。「手紙などを書くときの敬語の使い方」は30代で最も高い。

敬語を難しいと感じる内容のグラフ〔年齢別〕

4.仕事が終わったときに,どのような言葉を掛けるか
仕事後に掛ける言葉 <問5>(P.12)
  ―相手の職階が上だと,約7割が「お疲れ様(でした)」。
    相手の職階が下だと「御苦労様(でした)」が増加―

 会社で仕事を一緒にした人たちに対して,仕事が終わったときに何という言葉を掛けるかを,自分より職階が上の人の場合と自分より職階が下の人の場合について尋ねた。

(1)一緒に働いた人が,自分より職階が上の人の場合

〔全体〕
 結果を多い順に示すと,以下のとおり(「その他」「分からない」は省略)。
 「お疲れ様(でした)」が約7割で,「御苦労様(でした)」,「ありがとう(ございました)は,共に1割台にとどまっている。

「お疲れ様(でした)」   ・・・・・   69.2%
「御苦労様(でした)」 ・・・・・ 15.1%
「ありがとう(ございました)」 ・・・・・ 11.0%
「どうも」 ・・・・・ 0.9%
何も言わない ・・・・・ 0.6%

〔性別〕
 性別に見ると以下のとおり(「何も言わない」「その他」「分からない」は省略)。
 「お疲れ様(でした)」(男性67.2%,女性71.1%)は女性の方が高く,「御苦労様(でした)」(男性17.7%,女性12.8%)は男性の方が高くなっている。

(数字は%)
  お疲れ様
(でした)
御苦労様
(でした)
ありがとう
(ございました)
どうも
男性 67.2 17.7 10.3 1.3
女性 71.1 12.8 11.6 0.5

〔年齢別〕
 全体の結果で上位3位までのものについて,年齢別に見ると以下のとおり。
 「お疲れ様(でした)」は20代,30代,40代で7割台後半から8割強と高くなっている。「御苦労様(でした)」は,16〜19歳と60歳以上で高い。

仕事後に掛ける言葉(一緒に働いた人が,自分より職階が上の人の場合)のグラフ〔年齢別〕

(2)一緒に働いた人が,自分より職階が下の人の場合

〔全体〕
 結果を多い順に示すと,以下のとおり(「その他」「分からない」は省略)。
 「お疲れ様(でした)」が5割強で,「御苦労様(でした)」は3割台半ばとなっている。
 (1)で尋ねた自分より職階が上の人の場合と比べると,「お疲れ様(でした)」の割合が16ポイント,「ありがとう(ございました)」の割合が6ポイント低くなり,「御苦労様(でした)」の割合が21ポイント高くなっている。

「お疲れ様(でした)」   ・・・・・   53.4%
「御苦労様(でした)」 ・・・・・ 36.1%
「ありがとう(ございました)」 ・・・・・ 5.0%
「どうも」 ・・・・・ 2.8%
「何も言わない」 ・・・・・ 0.5%

〔性別〕
 性別に見ると以下のとおり(「何も言わない」「その他」「分からない」は省略)。
 「お疲れ様(でした)」(男性48.5%,女性57.9%)は女性の方が高く,「御苦労様(でした)」(男性40.5%,女性32.0%)は男性の方が高くなっている。

(数字は%)
  お疲れ様
(でした)
御苦労様
(でした)
ありがとう
(ございました)
どうも
男性 48.5 40.5 4.7 3.6
女性 57.9 32.0 5.3 2.0

〔年齢別〕
 全体の結果で上位3位までのものについて,年齢別に見ると以下のとおり。
 「お疲れ様(でした)」は40代以下で,6割台と高くなっている。「御苦労様(でした)」は50代以上で4割強となっている。また,60歳以上では,「お疲れ様(でした)」と「御苦労様(でした)」とが,共に4割強となっている。

仕事後に掛ける言葉(一緒に働いた人が,自分より職階が下の人の場合)のグラフ〔年齢別〕

5.外部の人の前で,自分の職場の人を何と呼ぶか
(1)外部の人への言い方(会社の受付の人の場合) <問6>(P.16)
  ―「鈴木は…」が4割。
    「課長の鈴木は…」「鈴木課長は…」がそれぞれ2割強―

〔全体〕
 会社の受付の人が外部の人に,自分の会社の鈴木課長のことを話す場合,どういう言い方をするのが良いかを尋ねた。結果を多い順に示すと,以下のとおり。
 名字のみの「鈴木は…」の割合が最も高く,4割を占める。次いで,名字の前に役職名を付けた「課長の鈴木は…」,名字に役職名を付けた「鈴木課長は…」が2割台半ばとなっている。

「鈴木は…」   ・・・・・   40.0%
「課長の鈴木は…」 ・・・・・ 26.6%
「鈴木課長は…」 ・・・・・ 25.1%
「鈴木さんは…」 ・・・・・ 4.7%
どれが良いとも言えない ・・・・・ 1.4%
分からない ・・・・・ 2.1%

〔過去の調査との比較〕
 平成9年度調査結果,平成16年度調査結果と比較すると以下のとおり(「どれが良いとも言えない」,「分からない」は省略)。
 今回新たに「課長の鈴木は…」という選択肢が増えたため厳密な比較はできないが,前回までと同様に「鈴木は…」の割合が最も高くなっている。また,今回立てた「課長の鈴木は…」が第2位となっている。

外部の人への言い方(会社の受付の人の場合)のグラフ〔過去の調査との比較〕

(2)外部の人への言い方(学校の先生の場合) <問7>(P.18)
  ―「田中先生は…」が6割強。次いで「田中教諭は…」が2割。―

〔全体〕
 学校の先生が生徒の保護者に,同僚の田中先生のことを話す場合,どういう言い方をするのが良いかを尋ねた。結果を多い順に示すと,以下のとおり。
 名字に「先生」という敬称を付けた「田中先生は…」が6割強を占める。次いで名字に「教諭」という職名を付けた「田中教諭は…」が2割強となっている。

「田中先生は…」   ・・・・・   63.3%
「田中教諭は…」 ・・・・・ 21.3%
「田中は…」 ・・・・・ 9.3%
「田中さんは…」 ・・・・・ 3.4%
どれが良いとも言えない ・・・・・ 1.0%
分からない ・・・・・ 1.8%

〔過去の調査との比較〕
 平成9年度調査結果,平成16年度調査結果と比較すると,以下のとおり(「どれが良いとも言えない」「分からない」は省略)。
 今回新たに「田中教諭は…」という選択肢が増えたため厳密な比較はできないが,前回までと同様に「田中先生は…」の割合が最も高くなっている。また,今回立てた「田中教諭は…」が第2位となっている。

外部の人への言い方(学校の先生の場合)のグラフ〔過去の調査との比較〕

(3)外部の人への言い方(病院の医師の場合) <問8>(P.20)
  ―「木村先生は…」が4割台半ば。「木村医師は…」が,4割強。―

〔全体〕
 病院の医師が大人の患者に,同僚の木村医師のことを話す場合,どういう言い方をするのが良いかを尋ねた。結果を多い順に示すと,以下のとおり。
 名字に「先生」という敬称を付けた「木村先生は…」が最も高く,4割台半ばとなっている。次いで,名字に「医師」という職名を付けた「木村医師は…」が4割強となっている。

「木村先生は…」   ・・・・・   46.9%
「木村医師は…」 ・・・・・ 42.2%
「木村は…」 ・・・・・ 6.2%
「木村さんは…」 ・・・・・ 2.3%
どれが良いとも言えない ・・・・・ 0.9%
分からない ・・・・・ 1.4%

〔過去の調査との比較〕
 平成9年度調査結果,平成16年度調査結果と比較すると,以下のとおり(「どれが良いとも言えない」「分からない」は省略)。
 今回新たに「木村医師は…」という選択肢が増えたため厳密な比較はできないが,前回調査までは「木村先生は…」の割合が8割台を占めていたのに対し,今回調査では「木村先生は…」と「木村医師は…」とが,それぞれ4割台となっている。

外部の人への言い方(病院の医師の場合)のグラフ〔過去の調査との比較〕

6.会社へのあて名の敬称は何と書くか
会社へのあて名の書き方 <問12>(P.32)
  ―全体では8割が「御中」。男性の約1割は「様」を使用―

〔全体〕
 ○○株式会社の総務課に手紙やはがきを出すとき,あて名をどう書くのが一番多いかを尋ねた。結果を多い順に示すと,以下のとおり(「その他」「分からない」は省略)。
 会社名,部署名に「御中」を付けた「○○株式会社総務課 御中」が8割近くを占めている。

○○株式会社総務課 御中   ・・・・・   78.2%
○○株式会社総務課 様 ・・・・・ 8.5%
○○株式会社総務課 行 ・・・・・ 4.6%
○○株式会社総務課 殿 ・・・・・ 3.9%
○○株式会社総務課 ・・・・・ 1.3%

〔性別〕
 性別に見ると以下のとおり(「その他」,「分からない」は省略)。
 「○○株式会社総務課 御中」は,男性よりも女性の方が高く,「○○株式会社総務課 様」は女性よりも男性の方が高くなっている。

(数字は%)
  ○○株式会社総務課 御中 ○○株式会社総務課 様 ○○株式会社総務課 行 ○○株式会社総務課 殿 ○○株式会社総務課
男性 75.9 10.4 4.4 4.7 1.3
女性 80.2 6.9 4.7 3.2 1.3

〔年齢別〕
 年齢別に見ると以下のとおり(「○○株式会社総務課」「その他」「分からない」は省略)。
 「○○株式会社総務課 御中」は,30代〜50代で高く,8割台となっている。一方,16〜19歳では最も低く,最も高い30代との差は41ポイントある。20代,60歳以上では,7割台となっている。
 なお,16〜19歳では,「○○株式会社総務課 様」(21.8%)が,ほかの年齢層よりも高くなっている。

会社へのあて名の書き方のグラフ〔年齢別〕

7.敬語を使いたいか,使いたくないか
(1)敬語を使うことに関しての考え <問14>(P.36)
  ―必要だから使いたい人は,「社会生活を営む上で」では約72%。
    「自分自身の個人的な考えで」では13ポイント減る―

 敬語を使うことに関しての考えについて,社会生活を営む上ではどうか,自分自身の個人的な考えとしてはどうかを尋ねた。結果は以下のとおり。

(1)社会生活を営む上で

〔全体〕
 社会生活を営む上での結果を示すと,以下のとおり。
 「必要だから使いたい」と「使わざるを得ないので使いたい」とを合わせた「使いたい(計)」は,9割強となっている。「できる限り使いたくない」と「全く使いたくない」とを合わせた「使いたくない(計)」は1割に満たない。

必要だから使いたい   ・・・・・・   72.1%
使わざるを得ないので使いたい   ・・・・・・   20.4%
使いたい(計)
  92.5%
できる限り使いたくない   ・・・・・・   5.3%
全く使いたくない   ・・・・・・   0.9%
使いたくない(計)
  6.2%
分からない   ・・・・・・   1.3%
   

〔性別〕
 性別に見ると以下のとおり(「分からない」は省略)。
 「使いたい(計)」の割合はほとんど変わらないが,「必要だから使いたい」(男性69.2%,女性74.7%)の割合は女性の方が高い。
 一方,「使わざるを得ないので使いたい」(男性22.5%,女性18.5%)の割合は男性の方が高い。

(数字は%)
  必要だから使いたい 使わざるを得ないので使いたい 使いたい(計) できる限り使いたくない 全く使いたくない 使いたくない(計)
男性 69.2 22.5 91.7 5.7 1.4 7.1
女性 74.7 18.5 93.2 4.9 0.5 5.3

〔年齢別〕
 年齢別に見ると以下のとおり(「分からない」は省略)。
 「使いたい(計)」の割合(棒グラフ)は,60歳以上でほかの年齢に比べ低くなっている。
 「使いたい(計)」の内訳(折れ線グラフ)を見ると,「必要だから使いたい」は,30代で最も高く,16〜19歳,60歳以上でほかの年齢に比べ低くなっている。「使わざるを得ないので使いたい」は,逆に30代で最も低い。

敬語を使うことに関しての考え(社会生活を営む上で)のグラフ〔年齢別〕

(2)自分自身の個人的な考えとして

〔全体〕
 自分自身の個人的な考えとしての結果を示すと,以下のとおり。
 「必要だから使いたい」と「使わざるを得ないので使いたい」とを合わせた「使いたい(計)」は8割台半ばを占めている。「できる限り使いたくない」と「全く使いたくない」とを合わせた「使いたくない(計)」は1割台半ばとなっている。

必要だから使いたい   ・・・・・・   58.9%
使わざるを得ないので使いたい   ・・・・・・   25.5%
使いたい(計)
  84.4%
できる限り使いたくない   ・・・・・・   12.2%
全く使いたくない   ・・・・・・   1.8%
使いたくない(計)
  14.0%
分からない   ・・・・・・   1.6%
   

〔性別〕
 性別に見ると以下のとおり(「分からない」は省略)。
 「使いたい(計)」(男性81.0%,女性87.5%)の割合は,男性よりも女性の方が高い。
 一方,「使いたくない(計)」(男性17.4%,女性10.9%)の割合は,女性よりも男性の方が高い。

(数字は%)
  必要だから使いたい 使わざるを得ないので使いたい 使いたい(計) できる限り使いたくない 全く使いたくない 使いたくない(計)
男性 54.2 26.8 81.0 14.9 2.5 17.4
女性 63.1 24.4 87.5 9.7 1.2 10.9

〔年齢別〕
 年齢別に見ると以下のとおり(「分からない」は省略)。
 「使いたい(計)」の割合(棒グラフ)は,30代,40代で9割強と高くなっている。16〜19歳,60歳以上では8割弱と低くなっている。
 「使いたい(計)」の内訳(折れ線グラフ)を見ると,「必要だから使いたい」は,30代で最も高く,16〜19歳で最も低い。「使わざるを得ないので使いたい」は,16〜19歳で最も高い。

敬語を使うことに関しての考え(自分自身の個人的な考えとして)のグラフ〔年齢別〕

(2)敬語を使うとき <問15>(P.40)
  ―「尊敬する人と話すとき」よりも,
    「目上の人・年上の人と話すとき」に使用―

〔全体〕
 敬語を使うときを尋ねた(選択肢の中から幾つでも回答)。結果を多い順に示すと,以下のとおり(「その他」「敬語は使わない」「分からない」は省略)。

年上の人と話すとき   ・・・   82.7%
目上の人と話すとき   ・・・   76.4%
知らない人(同年輩又は年齢が上と思われる人)と話すとき   ・・・   67.2%
尊敬する人と話すとき   ・・・   64.8%
相手のことを立てたいとき   ・・・   45.8%
意識的に改まった感じを出したいとき   ・・・   40.4%
人間関係を円滑にしたいとき   ・・・   38.8%
ものを頼みたいとき   ・・・   33.1%
知らない人(明らかに年齢が下と思われる人)と話すとき   ・・・   32.3%
有利に話を進めたいとき   ・・・   21.7%
上品さを表したいとき   ・・・   12.7%
よそよそしい感じを表したいとき   ・・・   10.4%
親しい感じを表したいとき   ・・・   8.4%

〔年齢別〕
 全体の結果で上位3位までのものについて,年齢別に見ると以下のとおり。
 「年上の人と話すとき」は,40代以下で9割を超えている。中でも16〜19歳が高くなっている。「目上の人と話すとき」は,20代で最も高く,約9割となっている。「知らない人(同年輩又は年齢が上と思われる人)と話すとき」は,20代が約9割と最も高くなっているが,年齢が高くなるにつれて,割合は低くなり,60歳以上では5割を下回る。

敬語を使うときのグラフ〔年齢別〕

8.どんな語に「お」を付けるか
ふだんの言葉遣い(「お」を付けるか,付けないか) <問18>(P.48)
  ―「お菓子・お酒・お米・お皿・お弁当」は半数以上が選択。
    「おくつした・おビール・おソース・おかばん・お紅茶」は少数派―

〔全体〕
 15の言葉について,ふだん「お」を付けて言うかどうかを尋ねた。結果を示すと以下のとおり。
 「「お」を付けないで言う」が「「お」を付けて言う」よりも多いのは,「くつした」「ビール」「ソース」「かばん」「紅茶」「手紙」「薬」「天気」である。このうち,「くつした」「ビール」「ソース」「かばん」「紅茶」は,「「お」を付けないで言う」が9割以上に達する。
 「「お」を付けて言う」が「「お」を付けないで言う」よりも多いのは,「お菓子」「お酒」「お米」「お皿」「お弁当」で,「「お」を付けて言う」が半数以上を占めている。中でも,「お菓子」は7割強を占める。また,「お茶わん」は5割に達しないものの,「茶わん」と言う人の割合を上回っている。
 「「お」を付けないで言う」と「「お」を付けて言う」との割合が,ほぼ同程度なのは「酢」と「お酢」である。

ふだんの言葉遣い(「お」を付けるか,付けないか)のグラフ

〔性別〕
 「お」を付けて言う人の割合について,性別の結果を示すと以下のとおり。
 15すべての言葉で「お」を付けて言う人の割合は男性より女性で高い。中でも,「お弁当」「お天気」「お皿」「お酢」「お薬」「お手紙」「お酒」「お米」「お茶わん」「お菓子」は男女差が10ポイント以上となっている。

(数字は%)
  男性 女性 男女差
(女性−男性)
(1)お弁当
24.1
76.4
52.3
(2)お天気
14.4
44.8
30.4
(3)お皿
35.6
73.3
37.7
(4)おビール
1.0
2.2
1.2
(5)おソース
1.0
4.5
3.5
(6)お紅茶
1.2
5.6
4.4
(7)お酢
32.1
56.2
24.1
(8)お薬
9.6
34.4
24.8
(9)お手紙
7.7
19.3
11.6
(10)おくつした
0.5
1.4
0.9
(11)おかばん
0.8
2.9
2.1
(12)お酒
38.5
73.5
35.0
(13)お米
37.7
72.7
35.0
(14)お茶わん
25.8
63.4
37.6
(15)お菓子
60.1
85.2
25.1

9.使う言い方,気になる言い方
(1)どちらの言い方を使うか <問20>(P.59)
  ―4人に3人は「怒り心頭に発する」よりも「怒り心頭に達する」―

〔全体〕
 四つの内容についてそれぞれ二つの言い方を挙げ,どちらの言い方を使うかを尋ねた。結果は以下のとおり(本来の言い方とされるものに下線を付けた)。
 (1)は「あいそ(う)を振りまく」と,本来の言い方とされる「あいきょうを振りまく」とが,共に4割台となっている。
 (2)は「怒り心頭に達する」が7割台半ばで,本来の言い方とされる「怒り心頭に発する」を60ポイント上回る。
 (3)は本来の言い方とされる「腹に据えかねる」が7割台半ばで,「肝に据えかねる」を56ポイント上回る。
 (4)は本来の言い方とされる「言葉を濁す」が6割台後半で,「口を濁す」は3割弱となっている。

 
(1)周囲のみんなに,明るくにこやかな態度を取ることを

あいそ(う)を振りまく   ・・・・・   48.3%
あいきょうを振りまく      ・・・・・     43.9%
どちらも使う   ・・・・・   5.5%
分からない   ・・・・・   2.3%

(2)激しく怒ることを

怒り心頭に達する   ・・・・・   74.2%
怒り心頭に発する         ・・・・・     14.0%
どちらも使う   ・・・・・   1.8%
分からない   ・・・・・   10.0%

(3)我慢できない思いを

肝に据えかねる   ・・・・・   18.2%
腹に据えかねる           ・・・・・     74.4%
どちらも使う   ・・・・・   2.7%
分からない   ・・・・・   4.7%

(4)はっきりと言わないあいまいな言い方を

口を濁す   ・・・・・   27.6%
言葉を濁す                 ・・・・・     66.9%
どちらも使う   ・・・・・   3.1%
分からない   ・・・・・   2.4%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると以下のとおり(「どちらも使う」「分からない」は省略)。

(1)周囲のみんなに,明るくにこやかな態度を取ることを
 「あいそ(う)を振りまく」は,16〜19歳で最も高くなっている。
 本来の言い方とされる「あいきょうを振りまく」は,16〜19歳で,最も低くなっている。

どちらの言い方を使うか(周囲のみんなに,明るくにこやかな態度を取ることを)のグラフ〔年齢別〕

(2)激しく怒ることを
 「怒り心頭に達する」は,20代,30代,40代で高く,8割台前半となっている。また,16〜19歳では約7割,60歳以上では6割台半ばと,ほかの年齢層よりも低くなっている。
 本来の言い方とされる「怒り心頭に発する」は,すべての年齢層で1割台にとどまっている。

どちらの言い方を使うか(激しく怒ることを)のグラフ〔年齢別〕

(3)我慢できない思いを
 本来の言い方とされる「腹に据えかねる」は,50代で最も高く,16〜19歳で最も低い。
 「肝に据えかねる」は,16〜19歳で最も高くなっている。

どちらの言い方を使うか(我慢できない思いを)のグラフ〔年齢別〕

(4)はっきりと言わないあいまいな言い方を
 本来の言い方とされる「言葉を濁す」は,30代で最も高い。
 「口を濁す」は16〜19歳,50代で3割台と,ほかの年齢層よりも高い。

どちらの言い方を使うか(はっきりと言わないあいまいな言い方を)のグラフ〔年齢別〕

(2)気になる言い方 <問21>(P.64)
  ―「従来から」は4人に3人が「気にならない」。
    「あとで後悔した」「一番最後」も過半数が「気にならない」。―

〔全体〕
 言葉の意味が重複する言い方や本来の言い方とは異なるが最近耳にする言い方の例を五つ挙げて,その言い方が気になるかどうかを尋ねた。結果は以下のとおり。
 (1)「うそをついてあとで後悔した」,(2)「早起きして行ったのに,順番を一番最後にされた」は,「気にならない」が5割台と,過半数を占める。一方,「気になる」は4割前半となっている。
 (3)「今年の元旦(がんたん)の夜は,みんなで初もうでに行こうよ」は,「気になる」が5割台半ばと,過半数を占める。一方,「気にならない」は約4割となっている。
 (4)「その方法は,従来から行われていたやり方だ」は,「気にならない」は74.4%で,4人に3人の割合となっている。一方,「気になる」は約2割にとどまっている。
 (5)「美術館建設の候補地として,この村に白羽の矢が当たった」は,「気になる」が6割近くとなっている。また,「気にならない」は3割台となっている。

 
(1)うそをついてあとで後悔した

気になる   ・・・・・   41.2%
気にならない   ・・・・・   54.4%
どちらとも言えない   ・・・・・   2.7%
分からない   ・・・・・   1.7%

(2)早起きして行ったのに,順番を一番最後にされた

気になる   ・・・・・   44.9%
気にならない   ・・・・・   50.5%
どちらとも言えない   ・・・・・   3.0%
分からない   ・・・・・   1.7%

(3)今年の元旦(がんたん)の夜は,みんなで初もうでに行こうよ

気になる   ・・・・・   53.2%
気にならない   ・・・・・   40.8%
どちらとも言えない   ・・・・・   3.1%
分からない   ・・・・・   2.9%

(4)その方法は,従来から行われていたやり方だ

気になる   ・・・・・   19.6%
気にならない   ・・・・・   74.4%
どちらとも言えない   ・・・・・   3.1%
分からない   ・・・・・   2.8%

(5)美術館建設の候補地として,この村に白羽の矢が当たった

気になる   ・・・・・   58.3%
気にならない   ・・・・・   35.3%
どちらとも言えない   ・・・・・   3.2%
分からない   ・・・・・   3.2%


〔年齢別〕
 年齢別に見ると以下のとおり(「どちらとも言えない」「分からない」は省略)。

(1)うそをついてあとで後悔した
 16〜19歳では,「気にならない」が8割強と最も高く,「気になる」が最も低い。このほか,20〜50代でも「気にならない」が「気になる」を上回る。
 一方,60歳以上では,「気になる」が「気にならない」を6ポイント上回る。

気になる言い方(うそをついてあとで後悔した)のグラフ〔年齢別〕

(2)早起きして行ったのに,順番を一番最後にされた
 他の年齢層に比べて,20代は,「気にならない」が最も高く,「気になる」が最も低い。このほか,16〜19歳,30代,40代でも,「気にならない」が「気になる」を上回る。
 一方,50代と60歳以上では,「気になる」が,「気にならない」を上回っている。

気になる言い方(早起きして行ったのに,順番を一番最後にされた)のグラフ〔年齢別〕

(3)今年の元旦(がんたん)の夜は,みんなで初もうでに行こうよ
 いずれの年齢層でも「気になる」の方が「気にならない」を上回っている。
 「気になる」と「気にならない」との差が大きいのは40代,50代,60歳以上で,それぞれ14ポイント差となっている。差が最も小さいのは20代で,7ポイント差となっている。

気になる言い方(今年の元旦の夜は,みんなで初もうでに行こうよ)のグラフ〔年齢別〕

(4)その方法は,従来から行われていたやり方だ
 いずれの年齢層でも「気にならない」の方が「気になる」を上回っている。
 「気になる」と「気にならない」との差が最も大きいのは30代で,65ポイント差となっている。逆に,差が最も小さいのは60歳以上で,48ポイント差となっている。

気になる言い方(その方法は,従来から行われていたやり方だ)のグラフ〔年齢別〕

(5)美術館建設の候補地として,この村に白羽の矢が当たった
 いずれの年齢層でも「気になる」の方が「気にならない」を上回っている。
 「気になる」と「気にならない」との差が最も大きいのは30代で,35ポイント差となっている。差が最も小さいのは16〜19歳で,2ポイント差となっている。

気になる言い方(美術館建設の候補地として,この村に白羽の矢が当たった)のグラフ〔年齢別〕


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