国際文化交流・国際貢献
(2) 日本語教員養成の新たな教育内容
 
[1] 日本語教員として望まれる資質・能力
 今後の日本語教員養成における新たな教育内容を提示するに当たって,日本語教員に求められる資質・能力として,次のような点が重要であると考える。
  日本語教員としての基本的な資質・能力について
     日本語教員として望まれる資質・能力として,まず基本となるのは,日本語教員自身が日本語を正確に理解し的確に運用できる能力を持っていることである。
     その上で,これからの日本語教員の資質・能力として,次のような点が大切であると考える。
    (ア)  言語教育者として必要とされる学習者に対する実践的なコミュニケーション能力を有していること。
    (イ)  日本語ばかりでなく広く言語に対して深い関心と鋭い言語感覚を有していること。
    (ウ)  国際的な活動を行う教育者として,豊かな国際的感覚と人間性を備えていること。
    (エ)  日本語教育の専門家として,自らの職業の専門性とその意義についての自覚と情熱を有すること。
  日本語教員の専門的能力について
     次に,日本語教育の専門家として,個々の学習者の学習過程を理解し,学習者に応じた適切な教育内容・方法を判断し,それに対応した効果的な教育を行うための,次のような能力を有していることが大切である。
    (ア) 言語に関する知識・能力
       外国語や学習者の母語(第一言語)に関する知識,対照言語学的視点からの日本語の構造に関する知識,そして言語使用や言語発達及び言語の習得過程等に関する知識があり,それらの知識を活用する能力を有すること。
    (イ) 日本語の教授に関する知識・能力
       過去の研究成果や経験等を踏まえた上で,教育課程の編成,授業や教材等を分析する能力があり,それらの総合的知識と経験を教育現場で実際に活用・伝達できる能力を有すること。
    (ウ)  その他日本語教育の背景をなす事項についての知識・能力
       日本と諸外国の教育制度や歴史・文化事情に関する知識や,学習者のニーズに関する的確な把握・分析能力を有すること。
 
[2] 新たに示す教育内容
  新たに示す教育内容とコミュニケーションとの関係
     日本語教育とは,広い意味で,コミュニケーションそのものであり,教授者と学習者とが固定的な関係でなく,相互に学び,教え合う実際的なコミュニケーション活動と考えられる。また,このような包括的概念としてのコミュニケーションは,今回新たに示す教育内容のすべてに共通しその根底をなすものであり,教育内容の基本となるものである。そこで,その核となるコミュニケーションと,新たに示す教育内容を構成する諸領域・区分との関係を表すと次のようになる。
     新たに示す教育内容の領域は,「社会・文化に関わる領域」「教育に関わる領域」「言語に関わる領域」の3つの領域からなり,それぞれはあえて明確な線引きは行わず,段階的に緩やかな関係ととらえ,また優先順位を設けず,いずれも等価と位置付ける。さらに,その領域の区分として,「社会・文化・地域」,「言語と社会」,「言語と心理」,「言語と教育」,「言語」の5つの区分を設ける。
 
新たに示す教育内容の領域・区分とコミュニケーションとの関係図
 
  日本語教員養成において必要とされる教育内容
     前述したような資質や専門的能力を有する日本語教員の養成を目指し,本協力者会議において提示する日本語教員養成において必要とされる教育内容は,次のとおりである。
 
 
●日本語教員養成において必要とされる教育内容
(PDF形式(38KB))
●想定される教育課程編成の例(大学学部 その1)
(PDF形式(17KB))
●想定される教育課程編成の例(大学学部 その2)
(PDF形式(17KB))
●想定される教育課程編成の例
  (大学院研究科・修士課程 その1)
(PDF形式(17KB))
●想定される教育課程編成の例
  (大学院研究科・修士課程 その2)
(PDF形式(17KB))
●想定される教育課程編成の例(日本語教育施設) 
(PDF形式(16KB))


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