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文化的景観



1. 文化的景観とは

 文化的景観とは,以下の文化財を指します。

地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの(文化財保護法第二条第1項第五号より)

 文化的景観は,日々の生活に根ざした身近な景観であるため,日頃その価値にはなかなか気付きにくいものです。文化的景観を保護する制度を設けることによって,その文化的な価値を正しく評価し,地域で護り,次世代へと継承していくことができるのです。
 文化的景観の中でも,文化財としての価値から特に重要なものについて,都道府県又は市町村の申出に基づき,「重要文化的景観」として選定することができます。
 重要文化的景観に選定されたものについては,現状を変更し,あるいはその保存に影響を及ぼす行為をしようとする場合,文化財保護法により,文化庁長官に届け出ることとされています。ただし,通常の生産活動に係る行為や非常災害に係る応急措置等においては,この限りではありません。
 また,文化的景観の保存活用のために行われるさまざまな事業,たとえば調査事業や保存計画策定事業,整備事業,普及・啓発事業に対しては,国からその経費の補助が行われます。
 重要文化的景観の選定制度は,平成17年4月1日の文化財保護法の一部改正により施行された新しい文化財保護の手法です。

2. 重要文化的景観について

平成21年10月1日現在,重要文化的景観として15件が選定されています。

名称 所在地 選定年月日
近江八幡の水郷 滋賀県近江八幡市 平成18年1月26日
一関本寺の農村景観 岩手県一関市 平成18年7月28日
アイヌの伝統と近代開拓による沙流川流域の文化的景観 北海道沙流郡平取町 平成19年7月26日
遊子水荷浦の段畑 愛媛県宇和島市 平成19年7月26日
遠野 荒川高原牧場 岩手県遠野市 平成20年3月28日
高島市海津・西浜・知内の水辺景観 滋賀県高島市 平成20年3月28日
小鹿田焼の里 大分県日田市 平成20年3月28日
蕨野の棚田 佐賀県唐津市 平成20年7月28日
通潤用水と白糸台地の棚田景観 熊本県上益城郡山都町 平成20年7月28日
宇治の文化的景観 京都府宇治市 平成21年2月12日
四万十川流域の文化的景観 源流域の山村 高知県高岡郡津野町 平成21年2月12日
四万十川流域の文化的景観 上流域の山村と棚田 高知県高岡郡梼原町 平成21年2月12日
四万十川流域の文化的景観 上流域の農山村と流通・往来 高知県高岡郡中土佐町 平成21年2月12日
四万十川流域の文化的景観 中流域の農山村と流通・往来 高知県高岡郡四万十町 平成21年2月12日
四万十川流域の文化的景観 下流域の生業と流通・往来 高知県四万十市 平成21年2月12日

3. 『魅力ある風景を未来へ ―文化的景観の保護制度―』

文化的景観の保護制度をわかりやすく解説するパンフレットです。下のリンクをご参照下さい。
http://www.bunka.go.jp/bunkazai/pamphlet/pdf/pamphlet_ja_02.pdf

4. 「農林水産業に関連する文化的景観の保護に関する調査研究」について

 平成12年度から平成15年度にかけて,「農林水産業に関連する文化的景観の保護に関する調査研究」を実施しました。

 なお,以下の書籍が刊行されています。文化財保護法の改正に先行して,文化的景観の概念や保護の在り方を整理するために取り組んだ本調査研究の経緯が,よくわかる本です。

  • ○ 文化庁文化財部記念物課監修 『日本の文化的景観 農林水産業に関連する文化的景観の保護に関する調査研究報告書』,同成社,平成17年9月15日,本体4,300円,ISBN 4-88621-334-0

5. 採掘・製造,流通・往来及び居住に関連する文化的景観の保護に関する調査研究(中間報告)について

 文化庁では,平成17年度〜平成19年度において,「採掘・製造,流通・往来及び居住に関連する文化的景観の保護に関する調査研究」を実施しました。
 文化的景観の中には,農林水産業等の第1次産業のみならず,都市等で展開する第2次産業・第3次産業によって形成されるものもあります。本調査研究は,このような主に都市や鉱工業に関連する文化的景観の所在調査を行い,評価及び保存・活用の手法について研究したものです。

6. お問い合せ

  • ○ 文化庁文化財部記念物課 文化的景観部門
    電話:03-5253-4111(内線3142)

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