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日本の音楽コンサート市場は、世界第二の規模を誇っています。売上げではアメリカ(USA)の約半分ですが、両国の人口格差を勘案すれば、アメリカに匹敵する規模と言ってよいでしょう。日本で行われる音楽コンサートは、ポピュラー音楽、クラシック音楽、ジャズ、演歌等、ジャンルは様々ですが、なかでも日本の音楽コンサート市場の大半を担っているのがJ-POPと呼ばれるポピュラー音楽です。J-POPに含まれるジャンルは幅広く、ロック、フォーク、ポップス、ヒップホップなどが挙げられます。アーティストをみても、10代後半の新人が続々と登場する一方で、40~50代のベテランも活躍を続けており、多彩です。その中には、日本国内のみならず海外で活躍するアーティストもいますし、特にアジア各国においてJ-POPは大変人気を博しています。
また、ジャズでは1970年代に一世を風靡した渡辺貞夫、日野皓正、山下洋輔といったベテランのアーティストから、若手まで、独自の創造性を発揮した新しい表現に挑み、オリジナリティ溢れる作品が生み出されています。
我が国のCDやビデオなどを合わせた音楽ソフトの売上げは5,228億円(4,495百万米ドル)であり、これはアメリカ(9,651百万米ドル)の約半分の売上げに相当し、第3位イギリス(3,051百万米ドル)と第4位のドイツ(2,029百万米ドル)を大きく上回ります。世界のシェアで言えば、アメリカが約34%、日本は約16%、イギリスが約11%、ドイツが約7%となります(2006年度/日本レコード協会調べ)。絶対額でみると若干の増減推移はありますが、シェアは例年ほとんど変わらず、日本は世界の音楽市場において確固たる地位を築いているといえます。
1990年代後半に始まったインターネットを通じた音楽配信は、世界中で年々増加を続けています。日本レコード協会によると、日本での音楽配信売上高は、2006年度が前年比56%増の約535億円、2007年度が前年比41%増の約755億円を記録、音楽DVDの売上高を抜き、いまやCDに次ぐ第2位の楽曲流通経路となっています。アメリカではパソコン向け音楽配信サービスが68%と優勢なのに対して、日本の音楽配信は携帯電話向けサービスが90%以上を占めているというのが特徴です。
近年、アジア各国では日本ブームが起き、日本のアニメ、ファッションなどが人気を呼んでいますが、J-POPも例外ではありません。最近では、浜崎あゆみ、松任谷由実、安室奈美恵、Misia、谷村新司、嵐などの日本人アーティストがアジア公演を開催し、いずれも熱狂の渦を巻き起こしました。
野外での大規模なロックフェスティバルが毎年夏に日本各地で開かれています。その代表格は、FUJI ROCK FESTIVAL(新潟県苗場スキー場)、SUMMER SONIC(千葉マリンスタジアムなど)、RISING SUN ROCK FESTIVAL(小樽市港埠頭)など、数日間にわたって行われるビッグイベントです。出演者も日本を代表するトップアーティストから新人バンドまで多彩。欧米の人気アーティストも多数参加しています。
ポピュラー音楽業界の構造
音楽コンサートビジネスは、(1)アーティストのマネジメント、(2)コンサートの企画・制作、(3)コンサートの運営という3部門に大別できます。
国内のポピュラー音楽業界では、アーティストのマネジメントは「プロダクション(マネジメントオフィス)」が、コンサートの企画・制作は「プロダクション」あるいは「ブッキング・エージェンシー」が、そしてコンサートの運営は全国各地のプロモーター(イベンターと呼ばれることもあります)が受け持つことが大半です。
海外からポピュラー系アーティストを招聘する場合、ウドー、キョードーなどの招聘権を持つコンサート・プロモーターが、アーティストのコンサート契約を代行する音楽エージェンシー、マネージャー、弁護士等と交渉を行うケースが大半です。そして、こうしたプロモーターが、直接コンサートの主催までを行う場合と、各地域のプロモーターと提携、あるいは興行を販売しコンサートツアーを実施する場合があります。

ポピュラー音楽業界の構造