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平成18年度[第10回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品


○アート部門

〈大賞〉 「Imaginary・Numbers 2006」 作者:木本 圭子(きもと けいこ)[インスタレーション, 日本]

「Imaginary・Numbers 2006」 作者:木本 圭子(きもと けいこ)[インスタレーション, 日本]

©Keiko Kimoto

贈賞理由
これは作者が長年追求してきた, 非線形数理モデルをベースとする有機的また生物的ダイナミクスをテーマとした作品群の新作である。この数理モデルによって映像空間の中に乱舞する粒子たちは, 「個と集団」「全体と部分」などといった, 社会現象や自然現象のなかに現れる風景を見るものに想起させる力をもっている。これは最新のコンピュータテクノロジーと, なによりも作者のアーティストとしての確かな視線とによって成し遂げられた賜物であろう。非常に興味深い作品だ。
  • 〈優秀賞〉 「xマン vibration」 作者:岡本 高幸(おかもと たかゆき)[インタラクティブアート, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「OLE Coordinate System」 作者:藤木 淳(ふじき じゅん)[インタラクティブアート, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「front」 作者:Johanna REICH[インスタレーション, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「MediaFlies」 作者:Daniel BISGI / 畝見 達夫(うねみ たつお)[インスタレーション, スイス]
  • 〈奨励賞〉 「Sagrada Familia計画」 作者:林 俊作(はやし しゅんさく)[静止画, 日本]

○エンターテインメント部門

〈大賞〉 「大神」 作者:神谷 英樹(かみや ひでき)[ゲーム, 日本]

「大神」 作者:神谷 英樹(かみや ひでき)[ゲーム, 日本]

©CloverStudio Co., Ltd. 2006 All Rights Reserved. DISTRIBUTED BY CAPCOM CO., LTD.

贈賞理由
日本の神話をゲームに取り込んだ意欲的な作品。ゲームとしても, エンターテインメントとしても, 非常に高いレベルに仕上がっている。グラフィックの美麗さと独特な表現手法には, 海外からの評価も高い。この作品をつくったクローバースタジオが解散してしまったのは大変残念であるが, 本作に関わったスタッフにエールを送るとともに, 今後の活躍に期待したい。
  • 〈優秀賞〉 「リズム天国」 作者:「リズム天国」開発チーム代表 大澤 和義(おおさわ かずよし)[ゲーム, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「しゃべる!DSお料理ナビ」 作者:「しゃべる!DSお料理ナビ」開発チーム代表 土山 芳紀(つちやま よしのり)[ソフトウェア, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「CORNELIUS “Fit Song”」 作者:辻川 幸一郎(つじかわ こういちろう)[映像(VFX・CM), 日本]
  • 〈優秀賞〉 「日本再発見マップ」 作者:「日本再発見マップ」制作チーム代表 入道 隆行(にゅうどう たかゆき)[ウェブ, 日本]
  • 〈奨励賞〉 「雨刀」 作者: 勝本 雄一朗(かつもと ゆういちろう)[遊具, 日本]

○アニメーション部門

〈大賞〉 「時をかける少女」 作者:細田 守(ほそだ まもる)[劇場公開アニメーション, 日本]

「時をかける少女」 作者:細田 守(ほそだ まもる)[劇場公開アニメーション, 日本]

©「時をかける少女」製作委員会 2006

贈賞理由
みごとである。アニメーションの枠を超え, 人の心を動かす映像作品だ。原作の要素を分解したうえで現在の空気感に合わせて再構成する大胆さと, 誰もが抱く本能的心情を重層的に配置して丁寧に描き切る細心さ。物語と語り口の前にアニメーションとしての技術論は無意味だが, アニメーション以外にこれ以上的確に表現する方法があるだろうか? さまざまな技術があふれる現在, 動かせない「画」はない。決して潤沢とはいえない条件の中で「画」のみに頼ることなく, 確かな立脚点と揺るぎなき視線で「演出」された作品が生まれたことを喜びたい。
  • 〈優秀賞〉 「おはなしの花」 作者:久保 亜美香(くぼ あみか) / 井上 精太(いのうえ せいた)[短編アニメーション, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「スキマの国のポルタ」 原作:荒井 良二(あらい りょうじ) アニメーション:和田 敏克(わだ としかつ)[短編アニメーション, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「春のめざめ」 作者:アレクサンドル・ペトロフ[短編アニメーション, ロシア]
  • 〈優秀賞〉 「ピカピカ」 作者:モンノカヅエ+ナガタタケシ[短編アニメーション, 日本]
  • 〈奨励賞〉 「La grua y la jirafa (The crane and the giraffe)」 作者:Vladimir BELLINI[短編アニメーション, アルゼンチン]

○マンガ部門

〈大賞〉 「太陽の黙示録」 作者:かわぐち かいじ[単行本・雑誌, 日本]

「太陽の黙示録」 作者:かわぐち かいじ[単行本・雑誌, 日本]

©かわぐちかいじ/小学館

贈賞理由
空はひとつなんだ!! 主人公の叫びを, いま世界中の人に聞かせたい。三大地震によって日本が分断され, 地獄絵図が展開される。私たちが抱く不安感がまるで現実のように表現され, 画面から悪魔の音がはじけそうだ。力強い描写, 緻密な表現, 主人公の体からにじむ人間の品格, 巻を重ねても少しの手抜きもないところに, 作者の苦労を感じ頭が下がる。マンガ史上永遠に残る名作である。審査員一同, 異議なく大賞に決定した。
  • 〈優秀賞〉 「大奥」 作者:よしなが ふみ[単行本・雑誌, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「大阪ハムレット」 作者:森下 裕美(もりした ひろみ)[単行本・雑誌, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「百鬼夜行抄」 作者:今 市子(いま いちこ)[単行本・雑誌, 日本]
  • 〈優秀賞〉 「よつばと!」 作者:あずま きよひこ[単行本・雑誌, 日本]
  • 〈奨励賞〉 「SHI RI TO RI」 作者:筑濱 カズコ 構成:筑濱 健一(ちくはま けんいち) 作画:筑濱 和子(ちくはま かずこ)[自主制作, 日本]

○特別賞

大工原 章(だいくはら あきら)
[作画監督, 日本]
贈賞理由
日本の漫画映画創生のころからスタジオワークに従事なさり, 戦後, 長編漫画映画の制作を経験されながらも, テレビアニメが始まった頃には, 映画産業の衰退時期とも重なって, 辛酸を舐められました。それでも, ディズニーや手塚アニメだけではないという立場から, 固有のものを模索され続けていらっしゃいました。アニメーターという現職の立場では, 意思堅固にもつことが難しい業界にあって, 生き続けられるかぎりしなければならないこともあると教えられます。その先達に敬意を表するしだいです。

 審査委員会推薦作品一覧

 

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