文化庁「国宝重要文化財保存整備費補助金事業」
京都・蓮華王院三十三間堂千体千手観音像の保存修理の完了について

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平成29年12月19日

文化庁が補助している大規模修理事業である三十三間堂千体千手観音像(重要文化財)の保存修理が完了し,平成29年12月22日(金)午前9:00,妙法院の三十三間堂(京都市東山区三十三間堂廻り町657)に最終的な搬入・復位を行うことになりましたのでお知らせします。

取材を御希望の方は,お手数ですが,12月21日(木)16:00までに以下<御連絡先>までお電話でお申し込みください。

(同時発表:京都府教育記者クラブ)

蓮華王院三十三間堂千体千手観音像

1.概要

「三十三間堂」の名で知られる京都・蓮華王院三十三間堂に安置される1001体の千手観音像は,平安時代の創建当初像124軀,鎌倉時代再興時の像876軀により構成され(残りの1軀は室町時代の補作),京都に栄えた王朝文化の華やかさと壮大なスケールを今に伝えています。(1件の彫刻の重要文化財としては最大数です。

この大群像は,昭和48年度より,文化庁の「国宝重要文化財保存整備費補助金」により,所有者である妙法院が継続して保存修理を実施してきました。毎年おおむね15~30軀ずつ,特に平成25年以降は平均40軀と数を増やして集中的に修理を実施し,本年12月に1001号まで到達し,45年の長きにわたったこの修理がようやく完了いたします。なお,1件の彫刻の修理期間としては過去最長です。

修理の内容は,像の上に積もった塵埃のクリーニングと,表面に押された金箔が下地から浮き上がってきているのを接着剤などにより止める作業が主なものです。

10段のひな壇の上に並べられている千手観音像の表面には,絶え間なく訪れる参拝者の衣服の繊維など埃が次第に付着し,10年も経つと無視できない量となります。その下層では少しずつ表面のコーティングの損傷が進行していきます。修理はこのような状況に対応するために行われてきました。

千体千手観音像の修理は過去にも,昭和11年度から同31年度にかけて実施されています。この修理は終戦の年である昭和20年や戦後の混乱期にも途絶えることなく行われていました。このように本修理事業は,我が国の文化財保護の歴史の中でも特筆すべき意義をもつものといえます。

2.修理年度

  • 昭和48年度~平成24年度(※1)(年に約15~30軀ずつ修理)
  • ※1うち7年間は三十三間堂の本尊千手観音像及び二十八部衆・風神雷神像(いずれも国宝)の修理のため中断
  • 平成25年度~29年度(年に約40軀ずつ修理)

3.総事業費(昭和48年度~平成29年度)

923,208,409円 (うち約60%を文化庁が補助)

4.施工者

  • 公益財団法人美術院(仏像修理・文化財修理を行う団体であり,選定保存技術保存団体(※2)に認定されています。)
  • ※2文化庁では,文化財の保存のために欠くことのできない伝統的な技術又は技能である「文化財の保存技術」のうち,保存の措置を講ずる必要のあるものを「選定保存技術」として選定し,その保持者や保存団体を認定しています。

5.施工現場

  • 千手観音の移動の様子

    千手観音の移動の様子


  • 修復作業の様子

    修復作業の様子

  • 修復前

    修復前

  • 修復後

    修復後


<担当>文化庁文化財部美術学芸課

電話:03-5253-4111(代表)

課長
圓入由美(内線2884)
課長補佐
樋口理央(内線2885)
主任文化財調査官
健夫(内線2891)

<御連絡先>妙法院

電話:075-561-0467(代表)

管理部長
田渕清晃


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