国語施策・日本語教育

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議事 従来の審議事業概略の説明

土岐会長

 従来の審議会の事業概略を安藤委員に説明していただきたい。

安 藤

 新会長の指名により,審議会のやってきた仕事について御説明申し上げる。御承知のように,国語調査に関する仕事はかなり前から国家の仕事として取り上げられた。今までの審議会は,明治35年時代の国語調査委員会のあとを継いでいるものである。明治から続いて調査の仕事は継続しているので,審議会は相当の業績をあげている。旧審議会時代に文部大臣の諮問に応じて答申した事項をあげてみる。

昭和13.7.14
「漢字字体整理案」議決答申(第3回総会)
昭和17.6.17
「標準漢字表」(2528字)議決答申(第6回総会)
昭和17.7.17
「新字音仮名遣表」「国語ノ横書ニ関スル件」議決答申(第7回総会)
◎昭和17.12.4
文部省修正「標準漢字表」(2669字)発表
昭和21.9.21
「現代かなづかい」議決答申  なお,大規模の国語研究機関設置を希望する件が付帯決議として採択された。(第11回総会)
昭和21.11.5
「当用漢字表」(1850字)議決答申(第12回総会)
◎昭和21.11.16
「当用漢字表」「現代かなづかい」内閣訓令・告示で公布
昭和22.9.29
「当用漢字別表」「当用漢字音訓表」議決答申(第13回総会)
◎昭和23.2.16
「当用漢字別表」「同音訓表」内閣訓令・告示で公布
昭和23.6. 1
「当用漢字字体表」議決答申(第14回総会)
◎昭和24.4.28
「当用漢字字体表」内閣訓令・告示で公布
昭和24.7.30
「中国地名・人名の書き方の表」議決建議(第17回総会)

 国民の言語生活・文字生活を平易にして,一般国民の文化の水準を高める方針が,いかに今日の急務であるかは,すでに各位においてはじゅうぶんに御納得のことと思うが,審議会もこの立場から各種の機能を発揮してきた。審議会のやってきた仕事が重要な意義をもっていることが,はっきりおわかりのことと思う。

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