国語施策・日本語教育

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2 正書法の問題

<<小委員会>>

〔委員長〕

 (会長)土岐善麿

〔委 員〕

 (副会長)金田一京助  有光次郎  池田弥三郎  石井庄司  大塚明郎  高津春繁  颯田琴次  時枝誠記  中島健蔵  野島秀義  波多野完治  原 富男  舟橋聖一  前田雄二  松坂忠則

〔小委員会開催〕

 第1回(昭和31.3.1)〜第6回(昭和31.6.21)
 起草委員会(昭和31.6.15)

〔提出資料〕

  1. 正字法(国語学辞典抜き書き)【国語課】
  2. 形態音素( 〃 )【国語課】
  3. 国語表記上の問題点と戦後の施策との対照 【国語課】
  4. 新聞におけるかたかな書きの実例【国語課】
  5. 現代かなづかいの問題点【国語課】
  6. 文章の書きかえ例【国語課】
  7. 委員に対するアンケートのまとめ 【国語課】
  8. 正書法を決めることについての意見【大塚委員】
  9. 「現代かなづかいの問題点」の抜き書き【国語課】
  10. 「ぢ・じ」「づ・ず」を書き分ける語の一覧【国語課】
  11. 「ぢ」「づ」の問題について【国語課】
  12. 正書法について【起草委員会】

 国語審議会は,中央教育審議会の答申「かなの教え方について」を審議した際,正書法その他国語国字の将来の方向について,あらためて検討することとした。(「かなの教え方の問題」参照)
 当用漢字・現代かなづかいを含めて,日本語の表記の基準を求め,第1期以来個別的に行われてきた仕事の総まとめ,ないしは体系づけをするために,正書法の問題が,第29回総会(昭和30.11.10)・第30回総会(昭和31.2.23)で審議され,第30回総会で小委員会を設けることになった。その委員長には,委員の申合せにより土岐会長が当ることとなった。
 小委員会の審議は,日本語の正書法一般の問題から,現代かなづかいの問題に進み,正書法の立場から語意識の考え方を導入することによって,この妥当性を解明しようとした。現代かなづかいの適用上の問題については,第1部会案が未決定のままになっているので,それを中心に,徹底した表音的なものと,語意識を考えたものとを比較・検討し,慎重に審議した。
 この審議にあたって,現代かなづかいは,その性格上,歴史的かなづかいと対比して考えるべきでなく,それ自身現代語音にもとづくかなづかいである点が了解されたことは問題の処理に一つの方向を与えたものといってよい。かくてその結論を起草委員会でまとめて,「正書法について」という成案を第32回総会(昭和31.7.5)に提出した。同総会でこれを可決し,同日付で文部大臣あて報告した。

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