国語施策・日本語教育

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第1部会 目標

 第1部会は,国語問題を書きことば,話しことばの両面から総合的に検討する部会として設けられたものである。この目標に沿って,部会は,まず具体的な審議事項選定の審議を進めた。提案されたおもな審議事項をあげれば,下記のとおりである。

(1)法令用語の改善の問題
(2)固有名詞の書き方の問題
(3)当用漢字補正資料取り扱いの問題
(4)当用漢字・同別表・同音訓表・同字体表などの再検討の問題
(5)現代かなづかい,送りがなのつけ方などの再検討の問題

 次に,部会を審議事項の性質から。漢字を中心とする第1小委員会と,話しことばを中心とする第2小委員会とに分けて審議したらどうかという提案があった。しかし,この案は,討議の末撤回され,部会1本で審議を行なうことに決まった。そして,さしあたっての問題として,当用漢字補正資料の取り扱いについて審議することに決まった。
 以上のほか,部会として常用文字としての漢字の将来に付いて意思表示をしたらという提案があった。しかし,これは部会の取り上げようとしていることとは筋が違うばかりでなく,これについて結論を出すときは問題が大きく残るという理由で,これについての審議は見送られることになった。
 また,審議の途中で,「国語審議会で何か決めて,それを国民に強制しようとしたり,あるいは既成事実を作ることによって表音化の方へ固めようとすることには反対である。」という意見もあった。しかし,これに対しては,次のような意見が述べられた。「国語審議会で何かきめるときに,どちらでもよいというようなものを決めるのではなくて,決める以上はやはり政府も採用し,国民も受け入れてくれるようなものを作る必要がある。」

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