国語施策・日本語教育

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議事 各部会審議経過の報告

古賀第3部会長

 第3部会は,発足以来,現在にいたるまで6回の会合を重ねてきた。すなわち,第1回部会において部会長が選出され,以後,第2回,第3回部会においては,議題を特に限定することなく,第3部会の受け持つべき事がらに関連して,自由な意見の交換をした。
 この間における審議の態度,方針などについて,部会としてまとまったおもな意見としては,今後,部会としては,いろいろの問題を取り上げていくことになろうが,どれほど学理的に正しいすぐれた案を出してみても,それだけで世間に受け入れられることはむずかしいであろうから,世間の意見をじゅうぶんに聞き納得されるようなもの,言論報道機関の支持が得られるようなものにしたいのである。また,審議決定したものだけが正しいもので,それ以外のものは誤りであるというような印象を与えるようでは困るから,決定に際しては,正しいとか誤りとかいう形で決めるのではなく,どちらかといえば,こちらのほうが標準的な形であると思われ,適当であると思われるから,できればこちらの形でというふうにして,強制的なかたちにならないようにしたい。また,現在までのところ,第3部会でさしあたって取り扱う予定の一つと決めた問題のうちには,第1部会,第2部会と重なる面もあるので,場合によっては多少の調整が必要になることもあるかもしれない。すなわち,これまで第3部会での話し合いのうちに出てきた送りがなのつけ方,固有名詞の書き表わし方,横書き,敬語などの問題は,重要な問題と思われるが,これらはいずれもすでに国語審議会としていちおうの結論を出しているのも多いので,取り扱い方のいかんによっては,あるいは第2部会で取り扱うのが適当であると考えられるので,その分担をはっきりさせる必要があろうなどということであった。
 次に,第3部会の受け持っている事がらは,大きく分けて,(1)ことばと文字について,これから改善をはかる必要のある問題についてと,(2)国語の施策の実施方法についてとの二つがあるのであるが,この際は,(1)すなわち,ことばと文字について,これから改善をはかる必要のある問題のほうを取り扱うことにした。
 そこで,このような問題について,各委員の発言を整理して,「第3部会予定議題一覧」としてまとめ,第4回部会において,総括的に検討した結果,次回から一つ一つ予定議題ごとに(1)今期の部会として,さしあたり,審議事項として取り上げるか,いちおう見送りにするか,(2)取り上げると決めたいくつかの議題について,その審議順序,(3)議題に応じての審議方法(部会の委員全員で審議を進めるか,小委員会を設けるかあるいは専門調査員をおくか。)などを決めてから,内容的な審議に取りかかることにした。
 なお,専門調査員などを依頼する場合には,総会の承認を必要とするとのことであるので,できればこの総会の席上で,あらかじめしかるべきご了解を得たいものと思っている。
 第5回部会から,この方針に基づいて,まず部会として取り上げるべき議題について検討を加え,さる11月16日に開いた第6回部会において,ほとんどその大半を終えている。

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