国語施策・日本語教育

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次第 会長・副会長の互選/文部大臣あいさつ

天城調査局長

 きょうは,第7期の国語審議会の最初の総会であるので,規約に従い,まず,会長・副会長の互選をしていただきます。まず,仮議長をあげて会の進行をはかるのが恒例であり,それには最年長のかたにというのが従来の例である。格別ご異議がなければ,そうさせていただきたい。(異議なし。)では,阿部委員に仮議長をお願いする。

阿部委員

 では,これから会長・副会長の互選に移るが,その方法についておはかりする。

村上・森戸委員

 前期に引き続いて阿部委員にお願いしたらいい。
 (賛成多数。)

阿部委員

 その任でないと思うが,それでは引き続き会長をお引き受けする。

村上委員

 副会長は,池田(潔)委員にお願いしてはどうか。(賛成。)

阿部会長

 他にご意見はないか。では,副会長を池田(潔)委員にお願いすることにするが,本日欠席のため,あとで,ご本人のご承諾を得ることにしたい。
 わたくしは,第6期にも会長をつとめたが,これまでの2年間は,いわば一種の地ならしであり,今期は,その上にたって具体的に掘り下げる審議を進めていきたいと考えている。さいわいにして,皆さんの協力が得られれば,かなりの成果をあげることができると思う。よろしくお願いしたい。次に,本日,大臣はさしつかえがあるので,次官が代わってあいさつされるとのことである。

〔事務次官あいさつ〕

 文部大臣が国会に出席しているため,内藤が代わってごあいさつ申し上げます。
 このたび,皆様がたに国語審議会の委員をお願いしましたところ,何かとお忙しいにもかかわらず,快くお引き受けくださいまして,まことにありがとうございます。
 申すまでもなく,国語は,学術・文化はもとより国民の思想,国民の生活全般に深い関係があり,国家および民族の将来に大きな影響をもつきわめて重要なものであります。国語改善の基本的な問題につきましては,前期の国語審議会において慎重にご検討いただき,きわめて有益な報告を賜わり,まことに感謝にたえないところであります。
 先に,会長のごあいさつにありましたように,前期は,一般的な審議で終わりとなりましたが,これからの審議は,その中身にはいって検討するということであり,今後は,この報告に基づき,この報告の趣旨に沿って,さらに問題を深く掘り下げ,ご審議いただきたいと存じます。こうした趣意から,事情の許すかぎり,前期の委員に留任を願ったしだいであります。
 国民的な立場,あるいは教育・公務または新聞,放送等の必要から社会の各領域に通ずる国語の一般的基礎的な基準が要請されることについては,さきの報告にも述べられているところであります。
 現在,国語が混乱しているために,それらをどう整理していくか,特に学校教育の点では,将来の国民育成の立場から,教育における国語のあり方は,まことに重要なことがらであり,緊急に処理されるべき問題でありますので,小学校,中学校においてどのように教えたらいいかということは,絶えず念頭にある重要問題であります。
 教育は,社会生活と遊離しては存在しえないものでありますので,わたくしとしては,一般的基礎的な基準が確立されて,それが教育に実施され,また国民の理解と協力とによって,広く一般の社会に行なわれ,国語が健全に成長発展することが望ましいと思っております。ご審議にあたりましては,特にこのような点にご留意のうえ,ご検討いただき,結論を出していただきたいと考えております。
 会長のごあいさつにありましたように,今期は具体的な問題の検討をすることになると思いますが,わたくしとしましては,この2年間に具体的な結論を出していただきたいと念願するものであります。
 国語の問題は,いずれの問題を取り上げるにいたしましても,関連するところは広くかつ深いものがあります。したがって,その審議には,なみなみならぬ困難が伴うものと考えるのでありますが,各方面に及ぼす影響等につきましても,じゅうぶんにご考慮のうえ,慎重にご審議くだされ,この問題解決のために,いっそうのご尽カを賜わりますよう,大臣に代わって特にお願いいたします。

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