国語施策・日本語教育

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小学校の漢字教育について

昭和39年3月13日
提案者 委員  吉田富三

議案

 「小学校の漢字教育について,石井勲氏の主張と実績とを専門的に調査研究し,漢字教育の方式として採用に価するものとの結論を得れば,国として採用の策を構ずること」

提案理由

 石井勲氏は,小学校に於ける漢字教育に一つの方式を創案し,既に12年にわたつて自らこれを実施し,極めて顕著な成績をあげた事を主張してゐる。また石井方式の同調者も多く,同様な実績のあげられた事も伝へられてゐる。
 国語問題に於ては,複雑な漢字の習得が,小学校児童にとって,極めて大きな負である事が常に指摘され,これが年来,漢字制限等の大きな根拠となつて来た担事は,周知の通りである。
 いま,石井氏及びその同調者らが,適切な方式に従へば,児童に漢字を習得せしめる事が決して難事でもなく,また児童にとって過大の負担でもない事を,その論理と実際経験による実績によつて主張してゐる事は,国語審議会として看過すベからざることであると考える。
よつて議案の如く提案する。

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