安達次長

　第10期国語審議会の最初の総会を開く。まず，委員の紹介を行なう。前期に引き続いてお願いした委員が45名，今期から新しくお願いした委員が５名である。時間の節約上，新任のかたがただけを紹介する。（愛川，荒尾，木庭，永井，村松各委員を紹介。）
　次いで，会長，副会長の選出を行ないたい。

木内委員

　国語審議会令によれば，会長，副会長は，委員の互選によることになっている。したがって仮議長を設け，場合によっては選考委員会を設けるということにした例もあると思う。しかし，第10期は，第９期あるいは第８期からの継続であり，特に，いま懸案になっている前期の漢字，かな両部会の試案も，試案として公表した段階であるので，前期の体制そのままでいくのが順当であろうと思われる。そこで，もしさしつかえなければ，前期同様，前田会長，古賀副会長にそのまま御就任を願ってはどうか。

安達次長

　ただいま，会長に前田委員，副会長に古賀委員をという提案があったがいかがか。異議がなければそうお願いしたい。

大野委員

　前田会長に御留任願うということなら会議には必ず御出席くださるよう要望しておきたい。その点を明確にしたうえでお願いしたい。

安達次長

　ほかに意見がなければ会長に前田委員，副会長に古賀委員をお願いしたいが，拍手で賛成の意を表していただきたい。（拍手。）

前田会長

　ただいま大多数のかたがたの御支援をいただいて，また会長を引き受けることとなった。大野委員の意見もあるが，わたしもなま身の人間であり，ときには欠席することもあるということを御了承いただいて，会長をつとめさせていただきたいと思う。よろしくお願いする。

古賀副会長

　特に，ごあいさつ申し上げることもないと思う。既に，前期で，わたしのいかに不敏であるかということは，各委員とも御承知のはずである。今度の役目はわたしのようなものには荷が重いが，じゅうぶん努力していきたい。なにとぞよろしくお願いしたい。

前田会長

　それでは議事にはいる。最初に審議会の傍聴等について確認をお願いする。
〔国語課長，配布資料「審議会の傍聴等について」（第７期審議会決定，第８期，第９期審議会確認。）を朗読。〕

前田会長

　以上のとおり，会議の傍聴等については，この原則を今期もこのままの方針で確認していきたいと思う。いかがか。（「異議なし。」との発言があった。）別に異議がなければこれを確認したこととする。