国語施策・日本語教育

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次第 文部大臣あいさつ

福島会長

 では大臣からごあいさついただきたい。

(文部大臣あいさつ)

 本日,第11期国語審議会の最終総会に当たり,一言ごあいさつを申し上げます。
 ただいま,今期審議会における審議の経過について,御報告をおまとめいただきました。
 皆様方には,一昨年11月,委員御就任をお願いして以来今日まで,御多忙の中を終始御熱心に御審議いただき,誠に有り難く,ここに深く感謝申し上げる次第であります。
 顧みますと,昭和41年6月,戦後における我が国国語施策の実施の経験等にかんがみ,その再検討を行う必要があるとの趣旨の下に,「国語施策の改善の具体策について」諮問をいたしましたが,それを受けて,本審議会は,3期6年にわたる真摯(し)かつ慎重な御審議を経て,昭和47年6月,まず,当用漢字の音訓及び送り仮名の付け方についての改善策を答申されました。
 政府は,この答申を受けて,その趣旨を尊重してこれを実施に移すこととし,翌昭和48年6月,新しい「当用漢字音訓表」と「送り仮名の付け方」を内閣告示いたしました。
 その後,引き続き,今期審議会においては,これまでの審議を継承して,当用漢字表及び当用漢字字体表の問題を取り上げ,審議を重ねてこられました。
 ただいま,その御報告をおまとめいただいたのでございますが,これまで御審議いただいた間,各位におかれましては,様々な御苦心があったことと拝察いたします。
 御報告の中に,漢字表の検討に当たっては,現行の当用漢字表の用いられてきた20余年の歴史を踏まえながら,国語の本質と現状に即して,慎重に審議を進める必要があるとの御指摘がございましたが,誠に,この国語施策という,我が国民と文化の基礎にかかわる重大な課題と取り組んでまいるためには,豊かで美しい国語を創造することを基本としつつ,社会の各方面からの要請に十分配慮していく態度が必要であろうと存じます。
 この国語審議会の審議に対しては,国民もまた強い関心と期待を寄せていることと存じますが,ここにおまとめいただいた御審議の成果を十分踏まえて,引き続き,次期審議会において,広く国民全般に納得され,支持されるような,適切な方向を見いだすべく,慎重に検討をお進めいただく所存であります。
 ここに,今期2年間にわたって賜わりました皆様方の御尽力と御労苦に対し,重ねて厚く御礼申し上げて,ごあいさつといたします。

福島会長

 本日の最終総会は,これで滞りなく終わった。今期,病気のため休まざるを得なかったこともあり,御迷惑をかけたことをおわびする。副会長を初め,両委員会の主査,副主査,委員各位の御尽力に厚くお礼申し上げる。今期の最終総会を終えるに当たり,木内委員の言われたように,審議会の中間報告の時点なり,答申に近づいた時点なりで,広く国民各層の意見を聴くという手配では,今後とも次期審議会,あるいは文部省当局にしていただきたいという非常に強い希望を持っていることだけを申し上げておきたい。それでは,第92回総会,これをもって閉会とする。

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