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前書き

 国語審議会は,昭和41年6月13日文部大臣の諮問を受けて,第8期以来「国語施策の改善の具体策」について検討を重ねてきており,その審議事項のうち,当用漢字音訓表及び送り仮名の付け方の改定については,既に第10期において昭和47年6月28日答申を終えている。
 今期第11期審議会は,昭和47年11月17日に発足して以来2年間,従来の審議を継承して,残された審議事項のうち,まず「当用漢字表」(「別表」を含む。)の改善の問題,続いて「当用漢字字体表」の改善の問題を取り上げて審議を進めてきた。
 これらの審議に当たって,基本的問題について,できるだけ各委員の共通理解と意見の一致を図るため,総会をたびたび開催することとした。また,問題点整理委員会を設け,問題点の整理及び質問票による各委員の意見の調査を行って,総会の審議を能率化するとともに極力全員の意見を確かめ,それを総会の審議に反映させるよう努力した。
 このようにして,まず,新漢字表の性格その他の基本的問題について論議を重ねた上,総会で新漢字表を制限的なものとしない等の基本的な合意が得られたので,これに基づいてその具体的な検討を進めるため,漢字表委員会を発足させた。続いて,総会では「当用漢字字体表」の問題を取り上げ,問題点整理委員会の整理に基づいて協議を行ってきた。また,この間,必要に応じ運営委員会を開催して審議会の円滑な運営を図ってきた。
 今期の審議会は,昭和47年11月24日の第81回総会以来,総会12回のほか各種の委員会等を開催して慎重に検討を進めてきた。「当用漢字表」の問題については,新漢字表作成の考え方及び漢字選定の方針に関する具体的観点を明らかにしたにとどまり,また,「当用漢字字体表」の問題については,基本的問題に関する各委員の意見を集約整理したにとどまった。
 今期審議会の任期を終えるに当たって,ここにこれまで2年間の審議の概要を取りまとめたが,次期審議会において,この審議の成果を踏まえ更に審議を深めて具体案をまとめられるよう希望する。

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