国語施策・日本語教育

HOME > 国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 第12期国語審議会 > 漢字表委員会 > 第1回〜第16回概況

漢字表委員会 第1回〜第16回概況

〔概 況〕

<第1回>(昭和50.4.18)
 漢字表の検討に関する全般的な問題について意見を交換した。


<第2回〜第4回>(昭和50.5.23,6.6,6.27)
 第1回の委員会で出された漢字表の検討に関する問題点を次のような項目にまとめ,これに基づいて逐次討議を行った。(1)漢字表の目的・性格との関連。(2)漢字表を一つの表にするか,二つ以上の表にするか。(3)漢字表の字数のめどをどう考えておくか。(4)教育との関連。(5)情報処理や通信との関連。
 以上の経過を第96回総会(昭和50.7.4)に報告した。


<第5回>(昭和50.7.11)
 引き続いて漢字表の検討に関する問題点についての討議を行った。また,人名・地名などの固有名詞に用いられる漢字の取扱いについても話し合った。結局,これらの各問題点については,必ずしも明確な結論を出すには至らなかったが,まず一般社会生活のための目安として一つの表を考えていこうということで一応具体的な漢字の検討に入って,その中で更に問題点について考えていくこととし,以後当分小委員会で漢字表の具体的な検討を進めることになった。


<第6回〜第7回>(昭和50.10.14,11.14)
 小委員会での検討作業の中間まとめについて協議し,また,漢字表の目的・性格や漢字の選定方針等についてとりまとめるための意見交換を行った。
 小委員会は第5回漢字表委員会以後6回開いた。まず,前期(第11期)において十分検討できなかった,いわゆる「まぜ書き」を含む言い換え・書き換えの語について,日本新聞協会「新・用字用語集」等の資料によって検討し,次いで,前期における漢字の検討結果を問題点別に分類した資料「漢字の問題点別分類」等によって漢字一字一字の採否についての検討を行った。検討した字数は,前期で検討した約4,200字のうち,重要であると考えられた字を中心とする2,300〜2,400字である。
 第97回総会(昭和50.10.24)には,小委員会における具体的な検討作業が継続中である旨報告した。


<第8回〜第10回>(昭和50.12.12,51.1.23,2.27)
 漢字表委員会で字体の問題についても検討を行うこととなり,新たに4名の委員を加えて字体について2回にわたり検討を行った。その結果,下記のように委員会としての一応の共通理解に達したので,字体小委員会を発足させてこれを基に具体的検討作業を行うこととした。
 (1)  字体については,現行のものに余り大きな変化を与えないようにしたい。新しく加わる字があれば,その字体を検討する必要がある。
 (2)  表外字の字体についても考える必要がある。
 (3)  康熙字典体との関連をどう考えるか。
 (4)  字体表の性格は,一応,「字の骨格を示すもの」というようなことで検討を進めるか。なお,字体・字形等の用語については今後検討していく。
 (5)  活字(特に明朝体活字)を中心に考えていく。
 字体小委員会は,この間に2回開いた。資料「当用漢字字体表の新字体について」によって現行の字体の問題点について検討した。
 以上の経過を第98回総会(昭和51.3.19)に報告した。


<第11回〜第13回>(昭和51.5.14,6.4,6.18)
 字体小委員会での検討結果をまとめた資料「字体小委員会でのこれまでの検討について」によって協議を行った。
 字体小委員会はこの間4回開いた。引き続き資料「当用漢字字体表の新字体について」によって現行の字体の問題点を検討した。また,文字印刷関係者から漢字の字体の問題に関連する文字印刷の実情等について話を聞く機会を設けた。
 以上の経過を第99回総会に報告し,資料として「字体の検討について――漢字表委員会のこれまでの検討のまとめ――」を提出した。


<第14回>(昭和51.7.16)
 漢字表の選定方針,社会(印刷・報道)・教育との関連等について自由討議を行った。字体の問題についての検討が一段落したので漢字表の字種選定の具体的作業を再び小委員会で行うこととし,5名の委員を小委員会に補充した。
 小委員会は4回開き,表外字約450字のうち使用度数の高いもの,表内字のうち使用度数の低いものを中心に検討を行った。資料として前期以来のもののほか,国立国語研究所「現代新聞の漢字」(全体報告)(昭和51),凸版印刷株式会社「漢字出現頻度数調査」(昭50−第1回,昭51−第2回),日本新聞協会編集委員会「当用漢字表の改定に関する意見」(昭和51)等を参照し用いた。
 以上の経過を第100回総会に報告した。


<第15回>(昭和51.10.22)
 小委員会での字種検討の結果について協議し,漢字表の前文の骨子となる事項について検討した。
 小委員会は3回開き,字種の採否,漢字表の前文の骨子となる事項についての検討を行った。
 以上の経過を第1回全員協議会に報告し,資料として「新漢字表の前文の骨子となる事項について」を提出した。


<第16回>(昭和51.11.19)
 漢字表の前文について協議した。新漢字表前文検討起草会を2回開いた。第2回全員協議会には,資料として「新漢字表の前文(案)」「新漢字表字種案」等を提出した。
 その後,小委員会を3回開き,字種,音訓,字体等についての必要な検討と,「前文」「説明資料」等の検討を行い,第3回全員協議会に資料として「新漢字表案」「新漢字表案の説明資料案」等を提出した。その後,小委員会を1回開き,全員協議会での協議に基づいて所要の修正を加え,最終総会提出資料とした。


トップページへ

ページトップへ