国語施策・日本語教育

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漢字表委員会

〔概 況〕

<第1回,第2回>(昭和52.6.28,9.9)
 新漢字表試案に対して寄せられた各方面の意見を参照しながら,字種,字体,教育漢字の問題,人名用の漢字の問題等,漢字表に関連する事項について自由討議を行い,今後の審議の進め方について協議した。
 この経過を第103回総会(昭和52.9.30)に報告した。


<第3回>(昭和52.10.21)
 字種の採否についての各方面からの意見を集成した資料に目を通した。次いで,当用漢字別表の扱い方を中心に話し合った。


<第4回,第5回>(昭和52.11.4,11.11)
 字種の採否に関する原則的な考え方や方法について協議し,各方面からの意見を集成した資料「字種の採否に関する意見」に現れている漢字──追加希望字334字,削除希望字164字──について,表に追加すべきもの,表から削除すべきものがあるかどうか第1読会としての検討を行った。各方面からの意見というのは,各省庁や新聞・出版・印刷などの関係団体,教育委員会や国語教育団体,それに個人から寄せられたものである。
 なお,字種の採否については,法令・公用文書等と関連する問題もあるので,事務当局(文化庁)と関係方面との協議の結果を待って第2読会を行うこととし,その間に字体についての検討を進めることとした。


<第6回〜第8回>(昭和52.11.25,12.9,12.16)
 字体について各方面から寄せられた意見を参照しながら,現行の当用漢字字体表の字体の選定の方針,漢字表に掲げた個々の字の字体の問題点等に関して検討を行った。その結果,字体は活字の場合について考え,手書きの場合とは区別すること,現行の字体は原則として変えない等の方針を確認した。


<第9回,第10回>(昭和53.1.13,1.27)
 引き続き字体の問題を審議した。表外の字に対する字体整理の問題については,よほど慎重に考えるべきだという結論になった。新漢字表試案で新たに加えた字の字体のうち,潟と,竜と龍,缶とについてはどちらを採るべきか,意見が分かれた。字体の示し方,字体とデザインの問題についても話し合った。


<第11回>(昭和53.2.7)
 略字の問題についてこれまでの検討結果を確認した。部首の問題についても話し合った。字体の示し方等,字体に関する具体的な検討作業を行うために字体小委員会を設けることとした。次いで,当用漢字別表の扱い方等,教育に関する問題について話し合った。


<第12回>(昭和53.3.28)
 字体小委員会(第1回〜第3回)の審議経過の報告があり,字体の示し方について話し合った後,総会に対する漢字表委員会の報告事項について協議した。
 第106回総会(昭和53.4.7)には,以上第12回委員会に至るまでの漢字表委員会の審議経過について報告した。


<第13回>(昭和53.6.23)
 字体小委員会(第4回〜第8回)の審議経過の報告があり,字体の示し方の問題について話し合った。主な考え方・方針として次のようなことが挙げられた。

1 字体は文字の骨組みであり,骨組みに一定のスタイル,デザインで肉付けをした書体とは異なる。
2 漢字表の見出し漢字に明朝体活字を用い,それによって,字種・音訓とともに字体が示されたものとする。
3 表に用いた活字によって,世間一般に行われている明朝体活字の書体設計(デザイン)上の差異を問題にしようとするものではないことを明記する必要がある。
4 明朝体の書体設計の上で,字体としては問題にする必要がないと考えられる差異を分類して例示する必要がある。
5 活字と筆写の楷書との関係について例示,解説する必要がある。  第107回総会(昭和53.6.30)には,字体の示し方の問題を中心に審議経過を報告した。

<第14回>(昭和53.7.21)
 字体小委員会(第9回,第10回)の審議経過の報告があり,引き続いて字体の問題について検討した。


<第15回>(昭和53.8.1)
 当用漢字別表の扱いについて話し合った。その結果,漢字表委員会としては,「学校で教える具体的な字種,字数については,教育課程審議会(初中局)で考えてもらうこととし,国語審議会としては,新漢字表の前文等において,教育に関することについての考え方を述べておくにとどめる(別表は廃止することとする)。」という方針を確認した。
 また,字種についての審議を再開し,法令・公用文や新聞における用字の問題を中心に話し合った。

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