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議事要旨

第108回国語審議会総会(昭和53. 9. 8)議事要旨

 9月3日から13日までの11日間の日程で,ドイツ連邦共和国における国語施策に関する海外調査に,遠藤委員,碧海委員,木村国語課専門職員の3名が赴いている旨,事務当局が報告した。
 前回総会で協議した「子の名に用いる漢字及びその扱いについて」に関して,各委員から出された字句修正等の意見に基づき,会長,副会長,問題点整理委員会主査,同副主査が相談して通知文をまとめ,文化庁次長名をもって法務省民事局長あて,7月15日付けで通知した旨,事務当局が報告した。(通知文については,「第108回国語審議会総会議事要録」の項,参照。)
 次いで,三根谷漢字表委員会主査から,その後,漢字表委員会を4回,字体小委員会を4回開いて,字体の問題と教育に関連する問題について検討した結果を報告し,これに対して意見の交換が行われた。
 字体の示し方等についての考え方の中では,字体の「標準」という言葉をめぐって議論があったが,字体を示すのに明朝体活字の一例をもってするという方針は了承された。表外字の字体に,表内字の字体に準じた整理を及ぼすかどうかの問題については,将来の状況の推移を見てから国語審議会として態度を決めるべきであり,今は特定の方向を示さないものとするという考え方に賛成の意見が多かった。
 教育に関連する問題については,漢字表委員会の考え方の方向が了承された。すなわち,当用漢字別表はこれを廃止することとし,学校で教える(学習する)具体的な字種・字数は,教育課程編成に係る問題であり,教育課程審議会(初中局)の問題と考える。したがって,国語審議会としては,新漢字表の前文等において,新漢字表と教育との関係及び漢字の教育についての考え方を述べておくにとどめる,というものである。

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