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議事要旨

第110回国語審議会総会(昭和54. 6. 5)議事要旨

 前期第13期国語審議会の中間答申「常用漢字表案」について十分御審議の上まとまり次第正式答申をお願いしたいとの内藤文部大臣のあいさつ(高村政務次官代読)の後,会長・副会長の選出が行われ,前期に引き続いて会長に福島慎太郎委員(当日欠席),副会長に古賀逸策委員が就任した。
 まず「審議会の傍聴等について」を確認,次いで吉久文化庁次長から国語審議会の構成,これまでの審議経過,今後の予定等について説明した。その中で,全国5地区で常用漢字表案についての説明協議会を開催する予定であること,関係機関・団体に広く常用漢字表案を送付し具体的な意見があれば7月末日までに提出するよう依頼していること,寄せられた意見等を整理して秋からの本格的な審議に間に合うようにしたい等の説明があった。続いて協議に入り,前期までと同様,運営委員会,問題点整理委員会,漢字表委員会を設置することについて合意に達し,「審議会の委員会の設置及び運営等について(案)」を承認した。各委員会の所属委員は後日会長から指名することになった。
 その後,人名用の漢字の問題を中心に意見交換が行われた。すなわち,昭和54年5月31日に開催された法務省の民事行政審議会で子の名に用いる漢字の扱いについて従来の制限方式を存続することが確認されたことに関して,宇野委員から,このことは国語審議会が常用漢字表案の前文の人名用の漢字についての項で法務省に対して述べている「常用漢字表の趣旨が十分参考にされることが望ましい」という要望に反するものであるから,国語審議会から民事行政審議会に遺憾である旨の意思表示をしてもらいたいとう意見が出された。これに対して,常用漢字表の「目安」という趣旨の解釈などをめぐり論議が行われた。

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