国語施策・日本語教育

HOME > 国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 第14期国語審議会 > 第113回総会 > 次第

次第  答申書の提出/大臣あいさつ

福島会長

 ただいま連絡があって,文部大臣は参議院の予算委員会で御答弁中で,この時間にどうしても御出席ができないそうである。代わって諸澤事務次官がお見えになっておられる。本日の総会において採択した「常用漢字表」答申を,大臣に代わって諸澤次官にお受け取りいただきたいと思うので,さよう取り計らわせていただく。
 それではよろしくお願いしたい。

(答申書提出)

福島会長

 答申を差し上げたわけであるが,大臣に代わり諸澤次官のごあいさつがちょうだいできればありがたいと思う。

諸澤事務次官

 事務次官の諸澤でございます。
 ただいま福島会長から,国語審議会におかれまして4期8年の長きにわたり慎重に御審議をいただきました結果であります「常用漢字表」の御答申をいただいたわけでございます。
 会長からもお話がございましたように,このような重要な総会でございますから,本来ならば文部大臣が出席いたしまして,お礼のごあいさつを申し上げねばならないところでございますが,ちょうど今日は参議院の予算委員会でございまして,文部大臣に対する質問が午後いっぱいずっと続いておりますので,はなはだ恐縮でございますが,私から一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。
 皆様方におかれましては,委員御就任以来今日まで,大変御多忙の中を終始熱心に御審議をいただきまして,誠にありがとうございました。
 また,今お受けいたしました「常用漢字表」は,一般の社会生活において分かりやすく通じやすい文章を書き表すための漢字使用の目安となるものとしてお示しいただいたわけでございますが,その際,漢字の字種,字体,音訓等が総合的に示されており,そういう意味では大変使いやすい漢字表となっております。御答申に際してこのように行き届いた御配慮をいただいたことに対しましても,深く感謝申し上げる次第でございます。
 漢字の問題をめぐりましては,従来からいろいろな場所,いろいろなところで御議論や御検討が繰り返されてきているわけでありまして,我が国の国語問題の中でも極めて重要な問題の一つであることは,私どもも十分承知いたしているつもりでございますが,それだけに,この御答申を出されるに当たりまして,福島会長の下に,終始一貫,公正な議論を積み重ねられ,多くの資料に基づく地道な御審議を続けられて,このような漢字表をまとめ上げられた委員の皆様方の御労苦には並々ならぬものがあったものと拝察をいたす次第でございます。
 特に今回は長い漢字問題の経緯にかんがみ,二度にわたりまして内容を一般に公開され,各方面の意見を聞かれるなど,慎重かつ適切な手順を尽くされたわけでございまして,その点につきましても,深く敬意を表する次第であります。
 私どもといたしましては,審議会の御答申をいただき,その御意向を伺ったわけでありますから,できるだけ速やかにこれを実施に移したいというふうに考えておるわけでございまして,そのためにまず関係省庁等と十分連絡を取りながら必要な手続を進めてまいる所存でございます。
 従来の例等にかんがみますと,これからそうした折衝を踏まえまして,10月ごろをめどに,漢字表の告示,あるいは政府部内等における取扱いのための訓令といったようなものが出せるような段取りにいたしたい,かように考えているわけでございます。
 なお,これを受けまして,学校教育の場で漢字の教育をどうするかということが,文部省として現実の大きな課題でございますが,その点につきましては,既に初等中等教育局の方にそのための研究調査会を設けておりますので,この御答申を受け,直ちにそちらの方において教育面における取扱いを十分に検討していただきまして,速やかに結論を出すように努力をしたい,かように考えている次第でございます。
 ここに今日までの長年にわたる御苦心に対しまして,重ねて厚くお礼を申し上げまして,大臣に代わりまして,ごあいさつといたしたいと思います。
 どうも長い間ありがとうございました。

福島会長

 どうもありがとうございました。
 それでは本日の総会はこれで終わるということになった。
 国語審議会としての我々の任期はまだ5月ごろまであると了解しているが,今後どういうことになるか,事務当局とも相談して,考えることにしたい。
 いずれにしても,今日までの皆様方各委員の御協力を心から感謝申し上げる。
 ここで連絡事項がある。室屋国語課長,どうぞ。

室屋国語課長

 既に御案内申し上げてあるが,閉会後引き続き別室で文部大臣招待のパーティーを予定しているので,関係の方々の御出席をお願いしたい。

福島会長

 それでは,これをもって本日の総会は閉会する。

トップページへ

ページトップへ