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仮名遣い委員会の審議経過報告について(主査報告資料)

第2 「現代かなづかい」をめぐる問題点

 仮名遣い委員会では,総会での議論を踏まえ,「現代かなづかい」をめぐる基本的な問題及び具体的な問題として次のような諸問題について検討を行った。

1 基本的な問題

  1. 「現代かなづかい」の定着状況について
  2. 「現代かなづかい」の体系とその中にある矛盾について
  3. 「現代かなづかい」の実施がもたらした影響とその得失について
  4. 規範性について
  5. 適用分野について
  6. 適用する文体について
  7. 規範立て方,語例の挙げ方について
  8. 固有名詞の表記について
  9. 外来語の表記について
  10. 古典教育との関係について

 これらの問題についての討議の概要は,第3回総会に報告したところである。

2 具体的な問題

  1. 助詞「を」「は」「へ」の問題
    を−お,は−わ,へ−え
  2. オ列長音をめぐる問題
    さま(王様),とげ(峠) ←→ と(十),おかみ(狼),こり(氷)
  3. ウ列拗(よう)長音の問題
    きゅうり(←きうり) うれしゅう(←うれしう) 〔付〕いう(言)
  4. 「えい,けい,せい,…」とエ列長音の問題
    えいせい(衛生),けいえい(経営) ←→ ねえさん(姉),ええ(応答の語)
  5. 「じ・ぢ」「ず・づ」(四つ仮名)の問題
    二語の連合:はな(鼻血),みかき(三日月)
    同音の連呼:ちむ(縮),つく(続)かたく,たな⇔うなく,き
  6. 地方的な発音の問題
    「注意」:「クヮ・カ」「グヮ・ガ」および「ヂ・ジ」「ヅ・ズ」をいい分けている地方に限り,これを書き分けてもさしつかえない。
  7. 促音化する語中の「キ」「ク」の問題
    的確:てきかく,てっかく
    水族館:すいぞくかん,すいぞっかん
  8. その他発音にゆれのある語の問題
    頬:ほお,ほほ
    師走:しわす,しはす
    幸う:さきわう,さきはう,さきおう

 これらの問題についての討議の概要は,第4回総会に報告したところである。

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