国語施策・日本語教育

HOME > 国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 第17期国語審議会 > 外来語表記委員会

外来語表記委員会

〔概 況〕

<第1回>(昭和62.4.28)
 主査,副主査の互選が行われ,主査に林(大)委員,副主査に松村委員が選出された。外来語の表記の検討上の問題点と今後の委員会の進め方について自由討議を行った。

<第2回,第3回>(昭和62.5.29,6.19)
 外来語の表記をめぐる諸問題について自由討議を行い,その概要を下記の6項目にまとめて,第3回総会(昭和62.7.23)に報告した。
1 外来語とは何か。どのようなものを取り上げるか。
2 地名・人名の表記の取扱い方について
3 外来語の表記における慣用とゆれについて
4 外来語の表記について,どのような表記原則を立てるか。
5 外来語の表記についての取決めをすることについて
6 外来語,外国語のいわゆる氾濫の問題について

<第4回〜第6回>(昭和62.9.4,10.2,11.6)
 引き続き外来語の表記をめぐる諸問題について自由討議を行った。委員会に所属していない委員から文書で提出された意見も参考にしながら,問題点の整理を行い,その概要を第4回総会(昭和62.12.3)に報告した。

<第7回〜第9回>(昭和62.12.15,昭和63.1.12,2.23)
 現代の小型国語辞典に採録されている外来語を取り出した資料を素材として,外来語の表記の具体的な実例について検討を試みるとともに,地名・人名の表記の取扱い方等に関し,全委員に対してアンケート(第1回)の形で意見調査を行い,その結果をまとめて第5回総会(昭和63.3.24)に報告した。

<第10回>(昭和63.4.8)
 具体的な検討の方針と,今後の審議の進め方について話し合った。作業グループとしての小委員会を設置して,「小型国語辞典に採録されている外来語」(約6800語)を主な資料として具体的な問題点の検討を行うこととし,8名の委員を主査から指名した。

<第11回,第12回>(昭和63.6.14,7.1)
 小委員会での検討作業に基づいて意見交換を行い,その概要をまとめて第6回総会(昭和63.7.20)に報告した。
 なお,国語の音韻の中に外来語音としてどのようなものを採り入れることができるか,その仮名表記にはどのようなものがあるかについて検討を行った中で,次のようなものが問題になった。

(1) シェ,ジェ
(2) ツァ,ツィ,ツェ,ツォ
(3) チェ
(4) ティ,ディ
(5) トゥ,ドゥ
(6) ファ,フィ,フェ,フォ
(7) ヴァ,ヴィ,ヴ,ヴェ,ヴォ
(8) テュ,デュ
(9) フュ,ヴュ
(10) ウィ,ウェ,ウォ
(11) クァ,クィ,クェ,クォ:グァ,グィ,グェ,グォ
(12) その他(スィ,ズィ,イェなど。なお,ヂ,ヅも話題になった。)
  また,表記や語形にゆれのあるものの状況には,次のようなものがあった。
@ 長音の有無
A 促音の有無
B 撥音の有無
C 「ア」か「ヤ」か。
D 「チ」か「ティ」か。
E 「デ」「ジ」か「ディ」か。
F 「チュア」か「チャー」か。
G 「キサ」「キシ」…か「クサ」「クシ」…か。
H 「カ」か「キャ」か。
I 「ハ」行か「ファ」行か。
J 「バ」行か「ヴァ」行か。
K 「セ」「ゼ」か「シェ」「ジェ」か。
L 清音か濁音か。
M 母音のとらえ方等
N 「イ」か「ウィ」か,「ウォ」か「ウオ」か。
O 「〜um」の書き方
P 連声の有無
Q その他 語形の異同など

<第13回>(昭和63.9.6)
 外来語の表記に使用される仮名のうち,これまで総会や委員会でしばしば話題になっていたものの扱い方,また,外来語の表記について取決めをする場合の規範性や適用分野の問題に関し,全委員に対してアンケート(第2回)の形で意見調査を行うため,その原案について話し合った。これによってアンケートは9月中旬に実施した。

<第14回>(昭和63.10.25)
 アンケート(第2回)の結果について意見交換を行った。また,第5回小委員会で検討した外来語表記委員会の「審議経過報告」の構成案と「外来語とは何か」「外来語表記の沿革」の項について意見交換をした。

<第15回>(昭和63.11.8)
 「外来語表記委員会の審議経過について(報告案)」の内容について検討し,これを11月17日の全員協議会に提出することとした。

<第16回>(昭和63.11.25)
 全員協議会での意見に基づいて「外来語表記委員会の審議経過について(報告案)」の修正について検討し,修正の文言を確定し最終総会に報告するための成案とした。

トップページへ

ページトップへ