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次第 文部大臣あいさつ/委員紹介/会長・副会長の互選

森国語課長

 ただいまから第17期国語審議会第1回総会を開会する。会長,副会長が選出されるまでの間,先例により事務局で進行を務めさせていただく。
 初めに,塩川文部大臣からごあいさつを申し上げる。

文部大臣あいさつ

 本日,第17期国語審議会の第1回総会を開催するに当たりまして,一言ごあいさつさせていただきます。
 皆様方には,このたび国語審議会委員をお願いいたしましたところ,御多忙な中にかかわらず快くお引き受けいただきまして,誠にありがとうございます。
 国語審議会は,その歴史も古く,一貫して,我が国の国語問題の解決を図るため,調査審議に並々ならぬ御努力を払ってこられました。
 殊に戦後においては,「当用漢字表」「現代かなづかい」をはじめとする国語施策の策定に大きく寄与してこられたのでございます。
 さらに,昭和41年6月「国語施策の改善の具体策について」の諮問を申し上げて以来,国語の書き表し方の改善の問題を中心に,誠に精力的かつ慎重な御審議を頂いてまいりましたことに対し,深く感謝の意を表したいと思います。
 また,昨年3月には,法令・公用文書・報道分野など,一般の社会生活において現代の国語を書き表すための仮名遣いのよりどころとして,「改定現代仮名遣い」を御答申いただきました。
 皆様既に御承知のように,政府はこの答申の趣旨を体し,昨年7月1日付けをもちまして内閣告示・内閣訓令によって新しい「現代仮名遣い」を実施に移したところであります。
 そこで,このたび本審議会に御審議をお願いいたしたいのは,さきの諮問において検討すべき問題点としてお示しいたしました事項のうち,「現代かなづかい」に関連する事項としての「外来語の表記」の問題についてでございます。この問題は,かねて本審議会においても審議事項として取り上げるべきであるとの御意向があり,また,社会の各方面からも同様の要望が寄せられているものであります。
 国語の問題は,今更申し上げるまでもなく,我が国の文化の基底をなし,広く国民の生活にかかわり合いを持つ重要な問題の一つでございます。このため,皆様方には,今後,種々御苦労をお掛けすることと存じますが,何とぞ十分な御審議を賜りまして,御答申いただきますように期待いたしております。
 また,その他の国語に関する諸問題につきましても,大所高所から種々御教示を賜りますよう併せてお願い申し上げまして,ごあいさつに代えさせていただきます。ありがとうございました。

森国語課長

 続いて委員紹介に移る。
 前畑文化部長から御紹介させていただく。

前畑文化部長

 お手元に資料1として,第17期国語審議会委員の名簿を差し上げてある。この名簿の順に御紹介をさせていただく。(45名の委員を紹介し,続いて事務局側出席者を紹介。)

森国語課長

 引き続き,会長・副会長の互選に移らせていただく。

前畑文化部長

 お手元に差し上げてある資料5を御覧いただきたい。ここに抜粋してある文部省組織令第107条「文化庁に次の表の上欄に掲げる審議会を置き,これらの審議会の所掌事務は,それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。」と書いてあるが,「国語審議会」については,「文部大臣又は文化庁長官の諮問に応じて国語の改善,国語の教育の振興及びローマ字に関する事項を調査審議し,及びこれらに関し必要と認める事項を文部大臣,関係各大臣又は文化庁長官に建議すること。」ということになっている。また,同条第2項に,「前項に定めるもののほか,同項に定める審議会に関し必要な事項については,別に政令で定めるところによる。」とあり,その政令が次のページの「国語審議会令」である。
 同令第1条で,「国語審議会は委員50人以内」ということになっているが,現在,臨時委員を含めて45人の方に委員をお願いしている。第3条で,「委員の任期は,2年」ということになっているが,今回,第17期と称しているのは,昭和24年に文部省設置法によってこの審議会が設置されて以来,任期2年ごとに1期というふうに数えており,それにより今期が第17期になるわけである。次に第4条として,「委員により会長として互選された者は,審議会の会務を総理する。」,また,同条の第2項に,「委員により副会長として互選された者は,会長を補佐し,会長に事故があるときは,その職務を代行する。」とあり,この審議会では会長と副会長を互選によってお決めいただくことになっている。
 ただ,この審議会は,沿革的には明治にさかのぼる伝統のある審議会であるが,従来,投票等による互選は行わず,どなたか委員の方から適任者を御推薦いただいて会長,副会長をお決めいただくという先例になっている。もしお差し支えなければ,先例に従って,推薦の方法により互選していただくということでお願いできればと思うが,いかがか。

(「異議なし」の声あり。)

前畑文化部長

 御異議もないようであるから,先例に従って,推薦の方法によって会長,副会長の互選をお願いしたい。
 それでは,まず会長について,どなたか御推薦をいただければと思う。

長倉委員

 大変僭(せん)越であるが,私から会長の候補者を推薦させていただきたいと思う。
 今期の国語審議会の会長として,現在NHKの名誉顧問であられ,前NHK会長であられた坂本朝一委員を推薦いたしたいと思う。
 坂本委員は,これまでこの国語審議会の委員を数期にわたりお務めいただいており,またNHKに御関係ということで,国語問題あるいは国語施策に通暁しておられるわけである。また,諸会議の運営等についても豊かな御経験をお持ちである。そうした点から,最も適任の候補者として,坂本委員を今期国語審議会の会長に御推薦申し上げたい。御賛成をいただければ幸いである。

(拍手)

前畑文化部長

 御賛同をいただいたので,ただいま坂本委員が会長に互選された。
 次に,副会長について,どなたか御推薦をいただければと思うが,いかがか。

野元委員

 副会長として,共同通信社社長の酒井新二委員を推薦する。
 酒井委員は,「改定現代仮名遣い」を審議した第15期,第16期審議会において,会長をお助けする運営委員を務めてこられた。今回,第17期の審議会を運営するに当たって,会長を補佐するには誠に適任の方であると思う。先ほどの御紹介で本日は御欠席ということであるが,酒井委員を副会長として御推薦申し上げる。

前畑文化部長

 ただいま野元委員から,酒井委員を副会長にという御推薦があったが,いかがか。

(拍手)

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