国語施策・日本語教育

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次第 今後の進め方その他について

近藤国語課長

 資料3は,「国語審議会の当面の日程について(案)」である。これは従来の御審議の継続ということから,大体このような日程が考えられるのではないだろうかということで,案としてお目にかけるものである。
 読み上げながら御説明する。1は,第1回総会,本日3月2日であるが,前期に引き続き,運営委員会及び外来語表記委員会を設置することについてお諮りする。
 2は,3月中に第1回の外来語表記委員会を開催いただき,その際,作業グループとして,前期もそうであったけれども,小委員会を設置いただく。
 3は,4月から7月にかけて,外来語表記委員会及び小委員会で外来語表記について御検討いただく。
 4は,第2回の総会は7月中に開催をいただく。外来語の表記委員会の検討状況の報告に基づいて,御協議をいただく。
 5は,第2回の総会以降,試案作成に向けて,外来語表記委員会及び小委員会で審議を進めるとともに,適時に総会,全員協議会を開催いただいて,また,必要に応じて全員を対象とする意見調査(アンケート)を実施する。
 注として書いてあるように,試案公表の目途としては,平成元年度内,つまり平成2年3月までに試案をお作りいただいてはということであるが,ここで「試案」と申しているのは,やはり従来の例によったものであって,御答申に先立って中間試案として広く世の中に公表し,各方面から寄せられる意見等を参考にしていただいて,更に御審議の上,成案をまとめていただくという運びを考えたものである。
 なお,第18期の任期は,平成3年の2月15日までであるので,任期の前半で試案の公表というふうな日程である。どうぞよろしくお願いする。

坂本会長

 今の事務局の説明について,何か御質問はないか。
 事務的な取り進め方としての議題は,以上のようなことであるけれども,この際いろいろと御意見をいただきたいと思う。特に外来語表記委員会に対する御注文,御示唆,あるいは将来の問題を含めての問題提起というようなことで御発言がいただけたらありがたいと思うけれども,何か御発言はないか。
 会長が質問するのはちょっと恐縮だが,運営委員会と外来語表記委員会の性格とか取り運び方とかいうのは,先ほどの御説明で皆さんお分かりいただいているし,殊に前期の先生方は十分御承知になっているかと思うけれども,新しい委員の先生方もおられるので,事務局としての御説明を,この際もう一度されておいたらいかがかと思う。

近藤国語課長

 まず運営委員会であるが,国語審議会は大変大きな審議会なので,運営の円滑化を図るために,会長を補佐し,審議会の運営について御相談をいただくためのものである。従来,各期ごとに設けてきたものである。
 先ほど,会長から御指名いただいたように,前期の委員数は9名で,開催は総会の前,あるいは適宜必要があれば開くということであった。総会でいろいろ御議論いただくと,その御議論に基づいて,審議会の運営の仕方について,総会にお諮りする前に,一度運営上のことで御相談をするということである。
 外来語表記委員会は,外来語表記の諸問題について,専門的,技術的な検討をしていただくためのものである。総会は数多く頻繁に開くわけにはまいらないし,そしてかなり技術的,専門的な問題もあるので,それらについて御検討をいただくというものであって,ここで御議論いただいたものは,総会に報告をし,総会での御議論に基づいて,また外来語表記委員会で審議を続けるというふうなことで,フィードバックをしながらやっていくものである。18名の先生方にお願いしてある。

坂本会長

 おさらいをすれば以上のようなことであるが,もちろん,今事務局が説明した事柄以外の一般的な事柄でも結構であるが,御質問なり御発言なりはないか。

鈴木委員

 実は,言葉について,全世界でもいろいろ性格が違うところがある。中国語については,単音節,孤立語と言われているが,そのほか,助詞を持っている言葉があるわけだ。朝鮮語とか,トルコ語とか,フィンランド語とか,日本語もそうである。それからヨーロッパやアメリカの言語は屈折語と普通言われているが,それぞれの特殊性に基づいた表記の仕方が考えられてもいいんじゃないかという気もするけれども,いかがか。

坂本会長

 今の御発言について,ほかの先生方で,あるいは御意見なり,また御反論でもあるのかどうか,いかがか。
 事務局の方の見解はどうか。

近藤国語課長

 特に申し上げるようなことはない。

坂本会長

 今この席で直ちに明快な結論は出ないと思うから,今の御発言を議事録にとどめて,今後の委員会等の中で御議論いただくということでよろしいか。

鈴木委員

 結構である。

坂本会長

 それでは,そのように取り計らわせていただく。
 ほかに何か御発言はないか。
 外来語表記委員会のスケジュールとか,総会の日程とか,今の段階であらかじめ考えられることは,さっき事務局の方から説明があったけれども,多少お忙しい思いをおさせするようなことになるかと思うが,殊に外来語表記委員会の先生方,ひとつよろしくお願いする。
 中には,総会をもうちょっと早くということをおっしゃる方も,あるいはおいでになるかなと思って,ちょっと心配したけれども,この程度でいいというふうに理解させていただいてよろしいか。
 それから,以前,外来語表記委員会のほかに,別の委員会のようなものを設けたらどうかという御意見をいただいたことがあるけれども,そういう形で委員会を増やすというより,外来語表記委員会にはどなたでもお出になれるのだという一つの前提があるし,それからまた,アンケートという形で,全委員の先生方に御意見を伺ってきたような状況であるので,その点はもう一度御理解いただきたいと思うけれども,いわゆる正式の委員会としては,運営委員会と外来語表記委員会ということで,今期も取り運ばせていただきたいと考えるが,よろしいか。
 大体そんなことで,本日の議題としては取りまとめてきたわけであるけれども,もう一度,議題のこととは別に,御発言,御意見があればもちろん結構であるから,御発言いただけたらと思う。御意見はないか……。
 今日のところはこのくらいのところで,御了解いただいたというふうに理解いたして,次の総会は,先ほどの日程のように,7月中になるかと思うが,この辺で本日は取りまとめさせていただきたいということでよろしいか……。
 それでは,本日はこれをもって閉会とする。

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