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第2 現代の国語をめぐる諸問題

 本審議会の審議を通じて, 多方面にわたり数多くの意見が出された。その中で, 今後対応していく必要があるとして, また,将来的な検討課題として,比較的議論が集中した問題は次のとおりである。

1 言葉遣いに関すること

(1)適切な言葉遣い

 国語の表現は,平明,的確で,美しく,豊かなものであることが望ましい。目的と場合に応じた適切な言葉遣いや文章表現の在り方,いわゆる言葉の乱れやゆれなどの問題,発音上の諸問題等について検討する必要があるのではないか。

(2)放送等の媒体の言葉遣い

 言語の習得,言葉の学習は人間形成の基本を成すものであり,良い言語環境を用意することは家庭,学校,社会のいずれにおいても極めて大切である。特に現代では,話し言葉については幼児期からテレビ等を通じて大きな影響を受けるので,放送等の媒体において,今後とも美しく豊かで魅力に富んだ言葉遣いへの配慮が望まれる。

(3)敬語

 敬語は,国語の中で非常に大切な働きをしているものであり,人間関係を円滑に進めていく上でもなくてはならないものである。今日の現実に即した敬語の在り方について,話し言葉・書き言葉の両面から検討する必要があるのではないか。

(4)方言

 現在,共通語は広く一般社会に普及していると認められるが,方言は地域の文化を伝え,地域の豊かな人間関係を担うものであり,それぞれの地域に伝わる豊かな表現を生活の中で生かしていくことは,言語文化の活性化にもつながるものである。共通語とともに方言も尊重することが望まれる。

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