清水会長

　委員の先生方には大変お忙しいところお集まりいただき,ありがとうございます。本日は,第1委員会から第3委員会までの各委員会の第3回,第4回の会合の御報告をちょうだいすることになっている。
　後ほど庶務報告の中で触れられ,また委員交代ということでのお話もあるかと思うけれども,第1委員会の主査をお務めいただいていた徳川委員か6月6日にお亡くなりになった。ここで皆様とともに御冥(めい)福をお祈りしたいと思う。
　また,前期までこの国語審議会のために大変御尽力くださった江藤淳前副会長がお亡くなりになったということも,新聞などで御覧のとおりだと思う。私どもにとっても大変残念なことであり,お二方の御冥福をお祈りいたしたいと思う。
　それでは,これから始めたいと思うので,どうぞよろしくお願い申し上げる。
　まず,庶務報告を事務局の国語課長にお願いする。

鎌田国語課長

　それでは,庶務報告を申し上げる。
　最初に,委員の異動についてお知らせする。ただ今会長からお話があったとおり,去る6月6日に徳川委員がお亡くなりになった。謹んで御冥福をお祈り申し上げたいと思う。
　また,8月24日付けで津野委員が内閣法制局長官に就任されたことに伴い,御本人から辞任願が出され,昨日付けで委員を辞任されている。
　続いて,議事要録の送付について御報告する。前回,第3回総会の議事要録については,8月31日付けで各委員にお送りした。また,各委員会のそれぞれの議事要旨についても同日付けでお送りしてある。
　続いて,前回総会以降の各委員会の開催状況について申し上げる。第1委員会は,第3回会合を6月21日に,第4回会合を7月12日に開催した。なお,新しい第1委員会の主査として,井出委員が互選されている。第2委員会は,第3回会合を6月14日に,第4回会合を7月19日に開催している。第3委員会は,第3回会合を7月8日に,第4回会合を7月27日に開催している。各委員会の審議状況については,後ほど各委員会の主査から御報告をいただける予定になっている。
　続いて,お手元の資料の御確認をお願いする。資料1は「第1委員会における論議の概要−2」,資料2は「第2委員会における論議の概要−2」,資料3は「第3委員会における論議の概要−2」と,各委員会の審議をまとめた資料が資料1から資料3まである。
　続いて,資料4は6月10日付けで社団法人日本新聞協会からいただいた「「表外漢字字体表試案」に関する意見書」である。この意見書は,前期審議会がまとめた「表外漢字字体表試案」に対して,新聞協会としての意見をまとめられたものである。この資料4の内容を簡単に御紹介する。新聞協会加盟約100社における表外漢字の字体の現状については,第1に,「常用漢字型」として常用漢字の簡略化された字体を表外字にも極力採用しているもの,2番目に,「康熙字典型」として表外字は原則として康熙字典体を用いているもの,3番目に,「JIS型」としてJIS規格の第1水準,第2水準の例示字形に倣ったもの,この三つの型に分かれているとしている。
　その上で,新聞協会としては,意見書の菱(ひし)形の二つ目にあるように,「しんにょう」「しめすへん」「しょくへん」,この三つの偏については,常用漢字に準じた三つの偏の略体を,個々の文字ごとではなく,幅広く許容するよう求めている。また,次の菱形のところにあるように,「噂」などのつくりの「ハ型・ソ型」の部分であるとか,あるいは「羽」などの点画の向きについても,審議会における緩やかな方向での検討を希望するということである。
　なお,この1牧目が新聞協会としての全体的な意見書であるが,その後の2枚目以降に各新聞社等の考え方も付帯意見として添付されている。以上が資料4である。
　続いて資料5は,7月30日に文化庁主催によって「日本語の国際化について考える」というテーマの下に開催したシンポジウムの記録である。このシンポジウムには,本審議会委員である井出委員,小塩委員,鳥飼委員,平野委員,水谷委員の5人の方々に御参加いただいた。この内容は,この審議会の審議事項の一つである,「日本語の国際化」の問題を考える上でも大変有益であろうかと考えるので,後ほど御覧になっていただければと思う。
　最後に参考として,この後,10月,11月の各委員会の開催予定をお配りしてある。
　以上,資料がそろっているか御確認いただきたい。以上で庶務報告を終わる。

清水会長

　もし資料が不足しているようであれば,どうぞお申し出いただきたいと思う。
　それでは,議事に入りたいと思うが,まず前回の議事要録の御確認をいただきたい。議事要録は,今お話があったように,皆様方に御送付申し上げてあるので,お読みいただいたかと思う。何か,御自身の御発言のところで,修正の箇所等があったら,おっしやっていただきたい。また,細かいことであれば,後ほど事務局の方へ御連絡をいただくというやり方で結構かと思うか,いかがであろうか。そのように御了承いただけるか。
　それでは,そういうことでよろしくお願いしたいと思う。