国語施策・日本語教育

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T 前文

3 字体・書体・字形にかかわる問題とその基本的な考え方

(3)印刷文字字形(明朝体字形)と筆写の楷書字形との関係

 常用漢字表「(付)字体についての解説」の「第2 明朝体活字と筆写の楷書との関係について」で「字体としては同じであつても,明朝体活字(写真植字を含む。)の形と筆写の楷書の形との間には,いろいろな点で違いがある。それらは,印刷上と手書き上のそれぞれの習慣の相違に基づく表現の差と見るべきものである。」と述べられているように,同じ字体であっても,印刷文字字形(ここでは明朝体字形)と筆写の楷書字形とは様々な点で字形上の相違が見られる。表外漢字については,常用漢字ほど手書きをする機会はないと思われるが,楷書で筆写する場合には上記「明朝体活字と筆写の楷書との関係について」が参考になる。
 ただし,表外漢字における印刷文字字形と筆写の楷書字形との相違は,常用漢字以上に大きく,常用漢字表でいう字体の違いに及ぶものもあるので,この点については特に留意する必要がある。そのような字形の相違のうち,幾つかを例として掲げるが,これは,手書き上の習慣に従って筆写することを,この字体表が否定するものではないことを具体的に示すためである。以下,「明朝体字形」を先に掲げ,次に対応する「楷書字形の例(明朝体字形に倣ったものの例/手書き上の習慣に従ったものの例)」という順に並べて示す。

楷書字形の例

※ (10)で「明朝体字形に倣った例」を省略したのは,楷書字形としては一般的でないという判断に基づいたものである。

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