国語施策・日本語教育

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次第 あいさつ

文部大臣あいさつ

 本日,国語審議会第15回総会が開かれるに当りまして,一言ごあいさつを申しあげます。
 わが国の民主化,とくに教育刷新の根本的課題として,国語国字問題の解決が重要であることは,いまさら申しあげるまでもありません。また,この仕事が並々ならぬ困難を伴っていることも,いうをまたないところであります。しかるに,国語審議会がこの重要にしてしかも困難な仕事の大きな推進力として早くから活動されていますことは,敬服のほかないのであります。終戦後は,とりわけその活動にめざましいものがあり,当用漢字と現代かなづかいの一連の仕事がつぎつぎに決定を見,公用文・教科書・新聞・雑誌等各方面に漸次実行されて,ようやく軌道にのってきましたことは,また慶賀にたえないところであります。
 承れば,今日は,漢字制限の仕事の一環として,中国の地名・人名のかな書きの問題について主査委員会の中間報告があり,皆様がたの御意見をお伺いすることになっております由ですが,この問題もまた,国語の表記の上に,一つの新しい習慣をつくることになるばかりでなく,あるいはことばの面にも関係してくる重大な問題でありますので,なにとぞじゅうぶん御審議下さるようお願いしたいのであります。
 なおまた,国語審議会の建議にもとづいて,先般国立国語研究所が創設されましたので,この機会に,審議会においても,本日の総会で,今後の審議のあり方,運営や組織等について御相談があるそうでありますが,じゅうぶんに御論議下さいまして,新しい情勢に応じたいっそう強力な諮問機関となるような計画を立てられ,ひきつづき国語国字問題の解決に努力いたされますよう望んでやみません。
 最後に,時節がらご多用のなかを皆様がたがかくも多数御出席下さいましたことに対して,厚く感謝の意を表する次第であります。

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