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平成25年12月号(No.543)

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イベント案内

国立西洋美術館
国立西洋美術館×ポーラ美術館 モネ,風景をみる眼―19世紀フランス風景画の革新

会期:平成25年12月7日(土)〜平成26年3月9日(日)
会場:国立西洋美術館企画展示室
クロード・モネ ≪陽を浴びるポプラ並木≫ 1891年 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館 松方コレクション

クロード・モネ ≪陽を浴びるポプラ並木≫
1891年
油彩/カンヴァス 国立西洋美術館 松方コレクション


クロード・モネ ≪バラ色のボート≫ 1890年 油彩/カンヴァス ポーラ美術館 バラ色のボート

クロード・モネ ≪バラ色のボート≫
1890年
油彩/カンヴァス ポーラ美術館

「モネは眼にすぎない,しかし何と素晴らしき眼なのか」

 「モネは眼にすぎない,しかし何と素晴らしき眼なのか」セザンヌの言葉は,生涯,戸外の光の表現を追求し続けた画家モネに最もふさわしい賛辞ではないでしょうか。印象派を代表するこの画家については,光と色彩,筆触分割,あるいは近代都市の主題といった観点から,これまで何度も取り上げられてきましたが,国内有数のモネ・コレクションを誇る国立西洋美術館とポーラ美術館の共同企画である本展覧会では,絵画空間の構成という観点に立ち,他作家の作品との比較を通して,風景に注がれたモネの「眼」の軌跡をたどります。

瞬間的印象から内的なヴィジョンへ

 パリに生まれたクロード・モネ(1840-1926)は,ノルマンディー地方の港町ル・アーヴルで生まれ育ち,やがてブーダンらとの出会いによって風景画に開眼します。パリに出た1860年代,ピサロやルノワール,シスレーら,後の印象派の画家たちと知り合い,移ろう光の効果の表現を共に探究しつつ,19世紀の新しい絵画を模索し,1874年からは印象派のグループ展を開催します。

 しかし彼の眼は,周囲の風景から受け取る感覚的で瞬間的な印象を捉えていただけではありません。後期のモネは,自らの記憶の中で純化された,画家の内なるヴィジョンとも言うべき,喚起力に満ちた風景を描き出していきます。

クロード・モネ ≪睡蓮≫ 1916年 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館 松方コレクション

クロード・モネ ≪睡蓮≫
1916年
油彩/カンヴァス 国立西洋美術館 松方コレクション

モネの「眼」の深化

 国立西洋美術館のモネ作品17点(寄託作品2点含む)は,美術館設立の礎を築いた大正期のコレクター,川崎造船所社長の松方幸次郎(1865-1950)が晩年のモネから譲り受けた貴重な作品を中心とするものです。一方で,やはり実業家鈴木常司(1930-2000)のコレクションを元とするポーラ美術館のモネ作品19点(1点は箱根会場のみの展示)は国内では最多の所蔵品数を誇ります。日本を代表する二つの近代絵画コレクションによって構成された本展では,初期から晩年までモネの作品35点を軸としつつ,マネからピカソまで近代絵画の秀作を加えた総数約100点の作品と関連資料の数々を展示します。また,東京会場では,図録収録作品以外に参考作品や資料群を加え,規模を拡大しての展示となります。

 様々な傾向を持つ他作家の作品との比較を通して,レアリスムの時代から象徴主義の時代へと向かう美術潮流の変化,そしてモネが描き出す絵画空間の独創性を立体的に浮かび上らせます。近代風景画に革新をもたらした画家モネの「眼」の深化を,会場にいらした皆様の「眼」で御覧いただければ幸いです。

(学芸課主任研究員 陳岡めぐみ)

国立西洋美術館

〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7

問合せ
03-5777-8600(ハローダイヤル)
交通
JR上野駅(公園口)徒歩1分,京成電鉄京成上野駅下車徒歩7分,東京メトロ銀座線,日比谷線上野駅下車徒歩8分
開館時間
9:30〜17:30,毎週金曜日は〜20:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日
毎週月曜日(ただし,12月23日,1月13日は開館,翌火曜日休館),12月28日〜1月1日
観覧料
一般1,400円(1,200円), 大学生1,200円(1,000円), 高校生700円(600円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下は無料。
※心身に障害のある方とその付添者1名は無料(入館の際に障害者手帳を御提示ください。)
ホームページ
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