2016年3月4日
春の恒例企画「博物館でお花見を」
東京国立博物館 広報室長 伊藤信二
今年もお花見の季節がやってきます。桜を愛でながら親しい人たちと楽しいひとときを過ごす,この季節を毎年楽しみにされている方も多いでしょう。上野の山も例年お花見を楽しむ多くの方でにぎわいます。公園の中を通り抜けるだけでも一苦労ですが,その喧騒から少しだけ離れて,博物館でもお花見ができることは御存じでしょうか。
トーハクではこの季節に合わせて「博物館でお花見を」という企画を毎年開催しています。自慢の庭園を期間限定で公開するほか,桜を主題とした絵画や,漆芸・染織・陶磁器などを展示し,館内も桜づくしとなります。
満開の桜を館の内と外で。散策を楽しみながら,ゆっくりと大人のお花見をお楽しみください。
本館北側の庭園を期間限定で開放(3月15日〈火〉~4月17日〈日〉)
※観覧には当日の入館料が必要。悪天候による中止あり
ミカドヨシノ,オオシマザクラ,エドヒガンシダレ,ヤマザクラなど
10種類以上の桜が咲く庭園は春こそがベストシーズン。
本年の目玉は本館7室に展示される重要文化財「歌舞伎遊楽図屛風」。
満開の桜で華やぐ舞台上で踊る草創期の歌舞伎役者たち。その姿を見物する老若男女。カルタや双六で遊ぶ女性たちを描いた左隻と一対となった屛風のなかには,桜の下でうきうきとした気分を楽しむ今も昔も変わらぬ人々の様子を見ることができます。
重要文化財 歌舞伎遊楽図屏風(部分) 江戸時代・17世紀 文化庁蔵
2016年3月8日(火)~4月17日(日)まで本館7室にて展示
昨年,国の重要文化財に新たに指定された「如意輪観音菩薩坐像」にも御注目ください。細やかな彫刻がほどこされたこの檀像,一見すると,桜とは無関係にも見えますが,実は桜の木から作られた珍しいお像です。
重要文化財 如意輪観音菩薩坐像 平安時代・11世紀 奈良・西大寺蔵
4月17日(日)まで本館11室(彫刻)にて展示
また,お花見気分を盛り上げるイベントも盛りだくさん。桜にちなんだ浮世絵の鑑賞ガイドや作品の列品解説,庭園の桜ガイドツアー,お茶会,コンサート,桜を題材にした俳句の募集など,この時期でしか楽しめないトーハクの魅力が満載です。
3月25日(金),4月1日(金),4月8日(金)の3日間は
19:30まで庭園を開放し,ライトアップも実施。
トーハクならではのお花見を,是非御堪能ください。
東京国立博物館
(住所)〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
- お問合せ
- 03-5777-8600(ハローダイヤル)
- 交通
- JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分,東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅,千代田線根津駅,京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
- 開館時間
- 9:30~17:00 (入館は閉館の30分前まで)
(12月までの特別展開催期間中の毎週金曜日,7・8月の水曜日は20:00まで,9月までの土曜,日曜,祝休日は18:00まで開館。特別展等による変動あり。) - 休館日
- 月曜日(祝休日の場合は翌平日に休館。),年末年始(12月24日~2017年1月1日)ただし,3月28日(月),4月4日(月)は開館
- 観覧料
- 一般620円(520円),大学生410円(310円)
※( )内は20名以上の団体料金です。
※障害者とその介護者各1名は無料です。入館の際に障害者手帳等を御提示ください。
※満70歳以上,高校生以下及び満18歳未満の方は無料です。入館の際に年齢のわかるものを御提示ください。
※特別展は別料金となります。 - ホームページ
- 東京国立博物館ウェブサイトhttp://www.tnm.jp/