2021年7月26日
子どもたちとアンドロイドが創る新しいオペラ
新国立劇場 制作部オペラ広報担当 高梨木綿子
この夏、新国立劇場が発信する、大人から子どもまで楽しめる特別企画。アンドロイドの「オルタ3」が登場し、子どもたちの合唱と関わり合いながら展開する、新しいオペラが誕生します。
オルタ3は、2019年に誕生したアンドロイド。オーケストラを指揮したり、歌ったりできると話題となった「オルタ2」が進化したアンドロイドです。オルタ3は、人間とアンドロイドはどんな風にコミュニケーションをするのか、そして「生命とは何か?」という問いを投げかけます。『Super Angels スーパーエンジェル』の一方の主役はこのオルタ3。もう一方の主役は、子どもたちの合唱です。
『Super Angels スーパーエンジェル』はSFオペラで、近未来、マザーというAI(人工知能)が管理する世界が舞台。物語では、アンドロイドのゴーレム3が少年アキラと出会い、アキラの脳を解析して人の心を知り、マザーに反するようになります。アキラもマザーの管理を逃れようとし、命を落としてしまいます。ゴーレム3を制圧するためマザーが派遣したのは、アキラのかつての淡い恋の相手のエリカ。ゴーレム3の力でエリカは亡くなったアキラと再会し、ゴーレム3と仲間たちを救う決心をします。そしてアキラの心が吹き込まれたゴーレム3と交流するようになるのです。
オルタ3(Supported by mixi, Inc.)
新国立劇場オペラ芸術監督で指揮者の大野和士が総合プロデュース、AIと子どもたちの交流がテーマの物語は、小説家の島田雅彦さんが書きました。作曲は、初音ミクのボーカロイド・オペラやアンドロイド・オペラ、映画「ミッドナイト・スワン」の音楽で知られる音楽家の渋谷慶一郎さん。そして、劇場いっぱいに広がる最先端の舞台美術は、ベルギーを拠点に活躍する舞台デザイナーの 針生 康 さんがディレクションし、ミュージック・ビデオで有名なWEiRDCOREの映像とのコラボレーションを行います。五感でアートを体感する新しいオペラは、普段劇場へは来たことがないという若い皆さんや子どもたちにこそ見て、体験していただきたい世界です。
渋谷慶一郎
子どもたちの合唱には、世田谷ジュニア合唱団と共に、視覚障害や聴覚障害のある子どもたちを中心に白い手袋をして音楽を表現する「ホワイトハンドコーラスNIPPON」も参加します。オペラ歌手と合唱団、さらに新国立劇場バレエ団が参加し、東京フィルハーモニー交響楽団がオーケストラピットに入って、SFファンタジーをお届けします。夏休みのアート体験にぴったりの作品です。
針生康による舞台イメージ
令和3年度日本博主催・共催型プロジェクト
新国立劇場
子どもたちとアンドロイドが創る新しいオペラ『Super Angels スーパーエンジェル』
(住所)〒151-0071 東京都渋谷区本町1-1-1
- 問合せ
- 03-5352-9999(新国立劇場ボックスオフィス/10:00~18:00)
- 交通
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京王新線初台駅(都営新宿線乗入) 徒歩1分
- 開館時間
- 2021年8月21日(土)、22日(日)14:00
- 観覧料
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こども(4歳~小学生)3,300円
おとな(中学生以上)6,600円
緊急事態宣言発出に伴い、本公演のチケット販売は終了しました。 - ホームページ
- https://www.nntt.jac.go.jp/opera/super_angels/