美術館・歴史博物館活動基盤整備支援事業の概要

1.美術館・歴史博物館活動基盤整備支援事業の趣旨

 美術館・歴史博物館は,文化活動や学習活動の地域における拠点として教育,文化の発展に寄与しています。また,人々の学習意欲の多様化・高度化や,少子高齢化社会の到来,個性と魅力ある地域の構築や地域コミュニティー再生への動きなど,今日の社会の進展・変化に対応し,さらに一層積極的な役割を果たすことが期待されています。
 しかし,館を取り巻く状況は,指定管理者制度の導入,公益法人制度改革など大きく変化し,さらに経済環境の悪化により予算,人員の削減が急速に進むなど,これまでになく厳しいものがあります。
 こうした厳しい環境にあって,館がその使命を十分に果たしていくためには,これまでの館活動の実績を踏まえつつ,これからの時代を展望した事業と活動スタイルを早急に構築することが望まれます。
 これらの状況を踏まえ,文化庁では平成21年度から美術館・歴史博物館を対象として,館が自らの事業の方向性を社会の変化に対応するための活動基盤の整備に焦点をあて,地域との関係の強化(地域軸の強化)と国際的な交流の拡大(国際軸の強化)に資する取組みに対して支援を行っています。
 本支援事業では,全国の美術館・歴史博物館が実施する以下に掲げる取組みの中から,他の館の参考となるような優れた取組みを広く公募し,有識者による協力者会議で選定してその実施を支援するとともに,この取組みについて全国の美術館・博物館に広く情報提供を行うものです。このことにより全国の館が時代の要請に応える活動基盤整備に取り組むことを促進するものです。

(1)美術館・歴史博物館の地域活動基盤整備支援事業<地域軸の強化>

  1. ア.地域連携強化事業
  2.  地域にある他の館や学校,団体等と連携し,幅広い市民の参画を得ることにより,館外に広範なネットワークを形成し発展させるミュージアム事業。
  3. イ.地域文化資源整備活用事業
  4.  地域の歴史や文化などの文化資源をテーマとして,その特色や魅力を幅広い市民と共有し,地域の活性化などに貢献するミュージアム事業。
  5. ウ.ミュージアム支援地域人材育成事業
  6.  館がその役割をより積極的に果たすために,館の活動を支援する人々やグループなど,地域の人材を育成するミュージアム事業。

(2)美術館・博物館の国際交流基盤整備支援事業<国際軸の強化>

  1. エ.国際交流拠点形成事業
  2.  館が海外の館等との継続的な交流を目指して行う展覧会をはじめとする各種のミュージアム事業で,広く他の館に対しても,成果の普及・活用が図られるもの。

2.支援対象となる事業者について

 以下のいずれかに該当する者を支援対象とします。

  1. (1)美術館,歴史博物館(博物館法で規定する登録博物館又は博物館相当施設,あるいは文化財保護法第53条第1項但し書きに基づく公開承認施設に限る)。
  2. (2)美術系又は歴史系の部門を有する総合博物館であって,美術系もしくは歴史系の事業を実施しようとする館(博物館法の登録博物館又は博物館相当施設,あるいは文化財保護法の公開承認施設に限る)。
  3. (3)上記(1)又は(2)の館が中核となって組織する実行委員会等(構成員として上記(1)(2)に該当しない博物館等が参加することは可能)。

3.対象となる事業について

 前記1(1)(2)の趣旨に合致する事業を支援対象とします。1に述べる趣旨を十分に踏まえて,企画立案し,申請書類を作成してください。
 1のア~エの各項目には,次のような事業例を含みますが,例示以外であっても趣旨に合致するものは対象にします。

(1)美術館・歴史博物館の地域活動基盤整備支援事業<地域軸の強化>

  1. ア.地域連携強化事業
  2. (例)
    ・地域の博物館を中心に,郷土資料館,図書館,記念館などが,郷土史の研究グループやボランティアとともに,共通するテーマを設定して資料集を作成し,これを活用して行う探訪会
     
    ・美術館が,市内の児童館,大学の美術科の教員と学生,子供会,図工担当教員の組織,ボランティアなどとともに実施する「土曜アートスクール」
  3. イ.地域文化資源整備活用事業
  4. (例)
    ・博物館の所蔵資料に基づいて,商店組合,青年団等とともに,地域の途絶えた伝統行事を復活,再興する事業
     
    ・縄ない,紙漉などの技術をもつ地域のお年寄りの指導により,親子でこれらの素材を用いたアート・オブジェを作り,展示する世代間交流事業
  5. ウ.ミュージアム支援地域人材育成事業
  6. (例)
    ・市内の小中学校が美術館を積極的に活用できるよう,学芸員,教員,造形教育の専門家などが協力してツールを開発し,これを普及するボランティアを養成する事業
     
    ・観光ボランティアガイド団体に対し,博物館のもつ地域の歴史等に関する様々な情報を提供し,鑑賞ガイドを養成する事業

    (2)美術館・博物館の国際交流基盤整備支援事業<国際軸の強化>

  7. エ.国際交流拠点形成事業
  8. (例)
    ・アジア圏との交流を目指し,館の自主事業として開催する展覧会事業
     
    ・日本美術のコレクションを特色とする海外の館の研究者等を招へいして行う研究交流事業で,研究の成果について広く普及・活用を図るもの。
  9. ※海外で実施する展覧会及び関連事業については,支援対象外です。

申請書提出先及び問合せ先

文化庁文化財部 美術学芸課 美術館・歴史博物館室 振興係

〒100-8959
東京都千代田区霞が関3-2-2
電話
(03)5253-4111(代表) 内線2833
 
(03)6734-2834(直通)
FAX
(03)6734-3821
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