議事要旨

第5回 日本語教員等の養成・研修に関する調査研究協力者会議
議事要旨(案)

1. 日時

平成21年12月14日(月) 15:00~17:00

2. 場所

旧文部省庁舎第1会議室

3. 出席者

出席委員

杉戸座長,阿部,井上,宇佐美,佐藤,高鳥,田尻,西原(純),西原(鈴),王の各委員

事務局

匂坂国語課長,西村日本語教育専門官,ほか関係官

4.概要

(1)事務局から資料の説明,資料についての質疑応答の後,実態把握のための調査に関する説明及び質疑応答,意見交換が行われた。

<実態調査について>

  • ・ 日本語教育の実施部局に留学生別科があがっているが,留学生別科の学生は交換留学生や就学生等,属性は多様である。また,授業についても留学生別科が独自に行っていたり学部生向けの授業を取り込んでいたりするなど実施形態も多様である。そういった多様な実態が把握できるような質問の仕方が必要ではないか。
  • ・ 「日本語教育機関における日本語教師等についてのニーズ調査」の「担当可能な授業」を問う設問で選択肢に,「会話能力」「筆記能力」「読解能力」があがっているが,日本語教師にはどれも必要であり,どれか一つ選べと言われても答えられないのではないか。
     また,日本語教育機関がどのような日本語教師を求めているかということについては,アカデミックジャパニーズなどのように日本語教育の内容に着目して選択肢を作るか,進学や就職など日本語教育の目的に着目して選択肢を作るかについて検討すべきである。
  • ・ 大学における日本語教員養成講座等の受講生の進路については,まず,どの範囲の学生が対象になるのかということを明確にしなければならないだろう。大学で日本語教員養成課程が設置されている場合は質問の対象は明らかであるが,授業が全学対象で行われている場合などは対象者の特定が困難である。特定の学部・学科等の学生対象に日本語教師養成関係のコースが開設されているか,それとも特定の学部・学科に所属する学生対象ではないかということを把握した方がよいのではないか。
  • ・ 課程を設置している場合は,定員を規定しているかどうか,どれぐらいの数を規定しているかということも重要だろう。
  • ・ 日本語教員養成課程の単位数を見ることで大学における日本語教員養成の実態を把握できるのではないか。(卒業までの総単位数のうち,どの程度の数が日本語教員養成課程で必須とされているかということで日本語教員養成課程の位置付けや充実度が分かるのではないか。)
  • ・ 日本語教育について履修した学生の就職先は日本語教員養成の現状を把握するために必要な情報である。
  • ・ 日本語学校としては420時間や副専攻26単位が,現場でどのように扱われているのかということを調査する必要がないだろうか。
  • ・ 調査終了後,どこまでデータが集まったかということをまとめ,さらに改善を加えていくことが大事なのではないか。この種のデータは継続して取ってこそ意味があると思われる。

<個別調査について>

  • ・ 個別調査については事前に対象機関等を抽出する作業を行うが,実態調査の結果を見ながら修正を加えていく必要があるだろう。
  • ・ 日本語教員養成の多様性を描くのであれば,先進的な取組事例,ユニークな取組事例を取り上げるべきである。
  • ・ 日本語教員等の養成・研修の実態を把握することが本協力者会議の目的であるので,先進的な取組事例,ユニークな取組事例を取り上げるだけでなく,典型的な姿を描き出し,その中身を探っていくことも非常に重要である。
  • ・ 日本語教育については地域差も大きな要因となるので,調査対象を選び出す際に地域性を考慮に入れて選択する必要がある。
  • ・ 大学や日本語学校の日本語教員養成プログラムについては,カリキュラムやシラバスを取り寄せるだけで十分に中身が理解できるかどうかは分からない。そのため,必要に応じてヒアリングを行うことを考えるべきである。
  • ・ 全体の傾向,全体の方向性,問題を抱えているところなどバリエーションが見えることが大事ではないか。
  • ・ 給与や処遇等に関して実態を描き出すためにはどのぐらい事例を抽出する必要があるかということを考えるべきである。また,採用時や常勤と講師の違い,主任教員になった場合などポイントを突いた質問をすべきではないか。

(2)個別調査の内容・対象等については座長と事務局で相談したものを各委員に送付し,各委員からの意見を取りまとめた上で,実施することが確認された。

ページの先頭に移動