事業詳細

若者・子どもたちとともに博物館が南相馬を元気にするプロジェクト

実行委員会
地域創生の核となる博物館実行委員会
中核館
南相馬市博物館

事業目的

地方都市の小規模博物館をモデルに、博物館が地域の核となり、地域社会全体が元気になるシステムを構築することが本事業の大きな目的である。そのために本事業では、①人の育成(若者との連携)、②コンテンツ(小さな子どもたちを対象としたプログラム)の開発、③場の開拓、この3つの柱に沿って、開発と実践を行う。

①②については、これまでの補助事業で培ったノウハウをさらに発展させ、③地域社会へのアウトリーチ活動への取り組みを開始する。既存の収蔵資料をそのまま地域に持ち込んでも支持は得にくい。まずは小規模なミニフェアを実施し、博物館にあまり関心のなかった地域住民の声を直接聞いてニーズに応じたプログラムを開発・提供し、新規来館者の期待に応えるコンテンツを提供できなければならない。ミニフェア活動を通じてプログラムを開発するとともに、指導のノウハウを蓄積する。

事業概要

相互に関連する3つの事業ユニットで構成した。

  • 「南相馬ミュージアムユース」の育成
    対象は南相馬市出身の大学生と、市内の高校生。しかし、大学生は地元出身者がいなかったが、参画できる機会を作り、新たに地元出身者を獲得することができた。また、地元の高等専門校生の参加も得ることができた。今年度は、事前の研修が十分でなかったが、「ミュージアムキッズフェア」で実体験を行い、その後全国フェアや地元のミニフェアで経験を重ねた。
  • 幼稚園・保育園でのキッズキャラバンの準備
    いまや博物館活動は、来館者を待っているだけでは市民の支持は得られない。また、将来にわたり博物館を気軽に利用してもらうためには、小さいころから博物館に慣れ親しむことが大切だと考える。そこで、博物館から幼稚園や保育園に出向いて、小さな子どもたちにいろいろなプログラムを楽しんでもらうことが鍵となる。今年度は実施には至らなかったが、先進地視察と体験、地元の幼稚園との今後に向けての打ち合わせができたことは、前進に向けて確実な一歩と考える。
  • 幼児と低学年児童を対象とした「ミュージアムキッズフェアinみなみそうま」
    これは、博物館ではなく市内の施設にて開催した。全国のミュージアムの参画を得て、それまでに育成した「南相馬ミュージアムユース」たちが主役となり、地元の子どもたちを迎える準備をしたが、令和元年東日本台風のため、交通機関も停止し、多くの出展者やユースの参加ができなくなった。それでも、わざわざ遠くから来てくださる家族や、このイベントを毎回楽しみにしているという参加者もあった。これまでの活動が地域を越えて知られるようになり、継続の大切さを知ることができた。また、その後、ミニフェアをし博物館で2回行い、それぞれ200人を超える利用があった。3月にもう1回予定していたが、新コロナウイルス感染の拡大により、実施を中止せざるを得なかった。

実施項目・実施体系

  • (1)あらゆる者が参加できるプログラム及び学校教育や地域の文化施設等との連携によるアウトリーチ活動
    • 小・中・高等学校と連携した地域文化の担い手の育成
    • 社会人ほか多様な対象者のための学習講座の実施
  • (2)新たな機能を創造する美術館・歴史博物館
    • 観光・まちづくり・国際交流・福祉・教育・産業等他分野との連携・融合による活動

事業実績(PDF)

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