事業詳細

表現により繋がる地域の活力創造事業

実行委員会
アートによる対話を考える実行委員会
中核館
アーツ前橋

事業目的

本事業では、現代社会の中で生きづらさを感じる人たちを、アート(アーティスト)が、そして芸術文化施設が僅かでも他者とのコミュニケーションのきっかけを提供できればと考えている。アーティストと地域の人々の協働による表現活動を通じて、展示を作ったり、人と人、人と場所が出会うワークショップなどを実施する。そうしたアウトリーチ事業を通じて地域社会の抱える社会課題をリサーチし、難民や技能実習生、外国人労働者の問題、性差別やドメスティック・バイオレンスの対象となり社会復帰に困難さを抱える母親、社会とのコミュニケーションに困難を抱えるゆえに社会生活が難しい引きこもりなどの問題に光を当てることで、これらの課題を美術館におけるインリーチ事業に繋げ、地域住民を巻き込みながら、問題意識を共有する場を創出することで、市民が「自分とは異なる他者」の存在を自分ごととして考えられるような機会を設ける。
 また、未来の地域の担い手である児童・生徒たちとアーティストとの交流を通して、文化・芸術との接点を創出し、関心や理解を高め、将来の文化・芸術の担い手や鑑賞者の育成を目指す。アーティストが市内の学校に通い、学校にある魅力を通じて交流することで、そこから新たに学校、日常、社会について共に考え、発見していくプロジェクトを実施する。必ずしも美術や図工の教科のみを対象とせず、他教科や多分野などとも連携しな がらプログラムをコーディネートし実施することで、地域の中での専門的な人材の育成を目指す。長期的なプログラムの実施を通し、学校や教員との連携を強化し、当該学校にとってよりよい教育とは何かを考える契機とする。
 以上を踏まえ、地域の関係機関が連携し社会包摂を推進していくための体制を構築しようとするものである。

事業概要

【学校教育と連携したアウトリーチ・人材育成活動】
①アーティスト・イン・スクールプログラム
地域のアートNPOがコーディネートを担いながらアーティストを学校に派遣し生徒たちと制作活動を行う。

【社会包摂によるコミュニティ再生事業】
①引きこもり経験のある若者達の自立支援プログラム
休館日を利用したミュージアム体験など自宅やフリースペース以外での活動を支援。
②こども美術館キャラバン
浜田市世界こども美術館が持つノウハウを世界各国の美術館や博物館で紹介しながら、ワークショップやパフォーマンスを実施した。
③母子生活支援施設入所者の交流プログラム
市内母子生活支援施設でのワークショップ等を通じ入所者同士や学生等との交流を促進。
④市営住宅団地での新たなコミュニティ形成プログラム
アーティストを仲介役として小学生とその学区内にある市営団地でワークショップ等を実施し、高齢者や外国人世帯などコミュニティ内で孤立しがちな人々との対話の機会を創出。
⑤群馬県内で活動するセクシュアルマイノリティ支援団体とアーティストの交流プログラム
LGBT等支援団体とアーティストにより群馬という土地の特性とセクシャルマイノリティの人々の関わり合いをリサーチしていくプログラム。同時に、団体との今後の協働の可能性や手法について検討していく。

【地域の関係機関との連携によるシンポジウムの開催】
①上記の事業をまとめ各機関の連携により学びや一体的な社会包摂を検討するためのシンポジウムの開催

実施項目・実施体系

  • アーティスト・イン・スクールプログラム
    • ①受け入れ先となる学校の選定
    • ②地域のコーディネーターによるアーティスト選定
    • ③地域のコーディネーターによる学校との調整
    • ④生徒との共同制作の実施
    • ⑤評価のためのデータ収集(アンケート及びヒアリング)
    • ⑥アーティスト・イン・スクール報告書の発行
    • ⑦アーティスト・イン・スクール記録映像のweb 公開
  • 社会包摂によるコミュニティ再生プログラム
    • ①参加アーティストとのスケジュール等検討会議の開催
    • ②体験プログラムの広報
    • ③体験プログラムの実施
    • ④評価のためのデータ収集(アンケート及びヒアリング)
    • ⑤体験プログラムの特設WEBサイトでの情報発信
  • 地域の関係機関との連携による連続シンポジウム
    • ①講師・パネリストの検討・選定
    • ②シンポジウムの広報
    • ③連続シンポジウム開催

事業実績(PDF)

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