事業詳細

国際黒曜石会議開催に向けた地域連携プロジェクト

実行委員会
えんがるの宝を守り、未来につなげる
プロジェクト実行委員会
中核館
遠軽町埋蔵文化財センター

事業目的

国際黒曜石会議開催に当たって、白滝黒曜石原産地や国指定史跡の詳細な位置情報のほか、原産地遺跡を特徴付ける大量の接合資料など重要文化財指定資料の外国語での情報発信は急務である。また、外国人観光客の受入れに当たっては、地域内の宿泊施設、飲食店等のサービス面で対応が不十分である。これらのことから、地域の利害関係者を巻き込みながら、国際会議開催に向けた気運を高めていく必要がある。

そのため、本地域に所在する黒曜石を中心とした地域資源の外国語での情報発信と、来訪者に対する地域全体での受入体制の整備を目的に事業を実施する。

本事業の目標は、ICTを活用し国内外の誰もが日本列島最大の黒曜石原産地と、その直下に位置する国指定史跡「白滝遺跡群」の情報にアクセスできる環境を整備することである。さらに、これらのICT環境を活用し、学校教育での活用を図るほか、受入体制の整備を利害関係者と共働して実施していくことで国際的に活躍できる人材の育成を目指す。そのためには、かねてより研究者や外国人観光客が来館する当施設が中核館の役割を果たしていくことで目標の達成が可能と考える。

事業概要

上記の目的を達成するために、本事業は以下の事業によって構成する。

【事業1 3Dモデリングデータを活用した文化財の情報発信】

白滝地域に位置する大規模な黒曜石溶岩露頭の迫力や、その直下で営まれたダイナミックな石器製作の痕跡を魅力的に発信していくためには2Dデータでは限界がある。そのため、本事業では3Dモデリングデータの作成が可能な3Dスキャンカメラを用いて、黒曜石溶岩露頭並びに重要文化財展示室等の撮影を行い、誰もがそのデータにアクセスできるよう外国語にてホームページ上で公開、配信を行う。また、本データは簡易測量データでもあるため、文化財や自然地形など撮影により得られた3Dデータは記録として残すことができる。文化財の新たな保存管理・活用手法としても共有が可能と考える。

【事業2 国際黒曜石会議開催に向けた受入体制の整備】

地域全体で国際黒曜石会議開催に向けた機運を高めていくため、利害関係者とのワークショップや周知啓蒙イベントを開催する。また、国際会議自体は学会的な要素が強いため、国内の研究者からなる学術運営部会を設置し、国際会議開催に向けた受入体制の強化を行う。

実施項目・実施体系

  • 3Dモデリングデータを活用した情報発信
    • (1)3Dモデリングデータの作成
      • ①3Dスキャンカメラによる文化財の撮影
      • ②撮影データの編集
      • ③学校教育での活用
      • ④アンケート調査
    • (2)外国語での情報発信
      • ①展示資料、解説等の翻訳
      • ②ホームページの編集・公開、外国語パンフレットの作成
  • 国際黒曜石会議開催に向けた受入体制の整備
    • (1)受入体制の整備
      • ①学術運営部会の設置
    • (2)利害関係者とのワークショップの実施
      • ①利害関係者とのワークショップの実施
      • ②関係団体と連携した観光イベントの開催
      • ③アンケート調査

事業実績(PDF)

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