事業詳細

津波により被災した文化財の保存修復技術の構築と専門機関の連携に関するプロジェクト

実行委員会
津波により被災した文化財の保存修復技術の構築と専門機関の連携に関するプロジェクト実行委員会
中核館
岩手県立博物館

事業目的

本事業においては、1)安定化処理を円滑に実施するための組織連携の在り方を提示すること、2)海水損文化財等の再生に必要な保存修復技術の確立と蓄積を図ること、3)これまでの経験を共有し、今後発生が予想される類似大規模自然災害発生時における被災文化財等救援活動に対する基礎資料を提供すること、4)陸前高田市立博物館において、長期に渡り当該活動を続けるための環境を整備すること、5)これまでに蓄積した安定化処理技術を応用し、最近多発する大規模水害で水損した資料再生を支援すること、の5点をその目的に掲げ、活動を展開する。

事業概要

今年度は次の事業を実施した。1.東京家政学院大学及び大阪市立自然史博物館における、被災資料の救出と再生に関する最新の情報と、再生された資料が被災地の文化と自然環境の形成に果たしてきた役割を概説する展覧会の開催。 2. 東日本大震災とそれ以降発生した自然災害における経験をもとに、今後の資料レスキュー体制構築に向けた課題を議論するオンラインシンポジウムの実施(拠点は大阪市立自然史博物館)。3. 被災文化財(水彩画)の安定化処理及び修復の過程の動画記録と、制作したコンテンツを収めたDVD配布、ホームページ上での公開による国内外への情報発信。4.陸前高田市立博物館における被災資料再生活動の継続に必要な技術習得を目的とした研修会の開催。5.被災文化財等再生の現場を公開し、成果を住民に還元するとともに文化活動再生の機運を高めるための見学会の開催。

実施項目・実施体系

  • 構築された安定化処理技術の普及・定着のための関連行事の開催
    • (1)安定化処理技術の普及・定着のための関連事業の開催
      • ①特別展の開催
      • ②シンポジウムの開催
    • (2)国際発信のための関連事業の実施
      • ①安定化処理技術の映像記録化とDVD製作(日英2か国版)
      • ②①のコンテンツのウェブ公開
  • 再建後の博物館において被災資料再生を継続するための活動基盤整備
    • (1)安定化処理技術の定着と取り組みに対する地域の理解を醸成するための事業実施
      • ①技術支援を目的とした研修会の開催
      • ②被災資料再生現場の見学会の開催
  • 事業推進環境整備
    • (1)事業推進環境整備
      • ①事業推進会議
      • ②実行委員会議
      • ③事業広報物の製作
      • ④活動成果の総括と報告書の作成

事業実績(PDF)

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