上野池之端地域から推進する文化資源活用発信事業
- 実行委員会
- 地域共働近代日本文化国際発信実行委員会
- 中核館
- 横山大観記念館
事業目的
本事業の目的は、横山大観記念館が核となり、地域の団体、教育機関、大学、美術館等と共働・連携を行い、多くの人々に、近代日本の歴史的・文化的に意義のある文化財を知り、触れ、経験、学んでもらうための発信事業を行うことである。そして、日本の文化財や伝統等の価値を広く発信する施策を行うことにより、日本や池之端地区の訪問に関心を持つ人の増加につなげる。特に令和2年はオリンピックの年であり、それを好機とし訪日外国人への発信も積極的に行うこととする。横山大観記念館の所有する文化財を活用し、近代日本文化の芸術性やこの地の魅力を国内外に発信するため、あらゆる機会をとらえた取り組みを行うが、その取り組みの為に地域と共働していくには、地域の人々が近代日本文化や上野池之端地域の魅力を認識する土壌の醸成が不可欠である。このような双方向の交流により、相互理解を深めることで、日本の文化芸術や自らが住む地域の価値を再認識するとともに、誰もが誇りに思う文化芸術立国の実現に資することを目的とする。
事業概要
本事業は、地域文化の発信地として横山大観記念館が中心となり、台東区教育委員会、台東区、池之端茅町々会、㈱共同印刷からなる実行委員会を主体とし、東京藝術大学、新潟大学、東洋大学、国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館、東京都美術館、東京富士美術館等と共働して、以下の事業を行う。
1)ワークショップの開催
横山大観と朋友菱田春草が考案した没線彩画描法は、その色使いを特徴としている。「色」をテーマにし、子供から大人まで参加できるプログラムを実施する。
- ①顔料を使った日本画指導 「大観の青不二(仮称)」
- ②水彩絵の具による彩色指導「大観の富士を私の色で描く(仮称)」
- ③大観設計の灯り製作「大観の灯りを作ろう(仮称)」
2)館内案内多言語化の実施と発信
案内リーフレットや館内の展示品の解説文を多言語で作成し、訪日外国人への発信を行う。
3)デジタル・アーカイブ
1)~2)のアウトリーチ活動を進めるためには横山大観記念館所有の大観作品等やポジフィルムに残された作品、書簡資料等を連携機関が共通利用できる環境の構築が不可欠である。これら資史料は膨大な量であるため、資料の選別を行い、段階的にインターネット配信が可能になるよう所蔵絵画のデジタル撮影及び、過去に撮影された大観作品でポジフィルムであるため、広く利用されにくく、劣化も進んでいる写真資料のなかから、ワークショップのテーマである「色」を使ったものをデジタル化する。
4)地域共働事業検討会議の実施
より効果的に事業を行ため、ワークショップや多言語化、文化財修復保存等の専門家による委員会を設置し検討会議を行う。
実施項目・実施体系
- 上野池之端から推進する文化資源活用発信事業
- (1)連携ワークショップの開催
- ①「大観の彩色不二(仮称)」(誰でも対象)
- ②「大観の富士を私の色で描く(仮称)」(子供向け)
- ③「大観の灯りを作ろう(仮称)」(社会人向け)
- (2)館内案内の多言語化
- ①多言語案内リーフレットの作成
- ②多言語作品案内等の作成
- (3)デジタル・アーカイブ
- 所蔵ポジフィルムのデータ化
- (4)地域共働事業検討会議