事業詳細

「京都・大学ミュージアム連携」がハブとなる文化多様性の受発信プロジェクト

実行委員会
京都・大学ミュージアム連携運営委員会
中核館
京都工芸繊維大学美術工芸資料館

事業目的

上記の課題を踏まえて展開する本事業の目的は、多様な人材を包括する共同体である「連携」の特性をいかして、「連携」が、国内外の多様な文化を受信し、それを地元京都の人びとに対して発信するハブとしての役割を果たし、また、地域(京都)で蓄積された文化を他地域に向けて発信することである。各大学ミュージアムは、その開かれた存在から、社会と大学との文化的なかかわりのハブとしての役割を果たしてきている。「連携」の活動は、それを共同事業として拡大・強化するものであり、本事業の展開により、地域への文化貢献が可能となる。

今年度事業としては、2020年度の開催を見送り2021年度開催の可能性を残しているオリンピック・パラリンピックの東京大会を視野に入れて、体育専門学群を設置している筑波大学と連携して、「連携」加盟館が所蔵する古代から現代までの古今東西の「スポーツ」、とくに京都の地に関わる伝統的なスポーツに関する作品・資料を集めた展覧会をヴァーチャルに開催する。具体的には、デジタルカタログを作成することにより、「連携」加盟館および筑波大学が所蔵する多様な資料類をひろく一般にむけて周知する。さらに、「ポスト/ウィズ・コロナ」時代の美術館・博物館および連携活動の可能性を検証するためのシンポジウムをオンラインで開催する。上記二つの取組を通して、コロナ禍における大学ミュージアムのあり方を検証することを目的とする。

事業概要

今年度の具体的な事業は以下の二つの取組からなる。

①デジタルカタログの作成

東京オリンピック・パラリンピックに合わせて企画していたスポーツをテーマにした展覧会に出品を予定していた作品および京都文化を発信するための作品を中心とし、さらにデジタル形式の特性を活かして、物理的に、また、取り扱いの困難さから出品が不可能であった作品も合わせてオンラインカタログを作成し、「連携」のホームページ上で公開し、ひろく一般の閲覧に供する。「デジタルカタログ」という形式をとることにより、テーマを優先させた構成が可能になり、大学ミュージアムの特性を活かしつつ、スポーツの過去と現在を考えるうえであらたな視点を提示することが可能になる。さらに、ホームページ上でのアンケート方法についても模索をしたい。

②オンライン・シンポジウムの開催

当初計画では会期中に開催を予定していた講演会をオンライン・シンポジウム形式として2020年12月末に実施する。シンポジウムでは、「連携」加盟館、共同主催予定の筑波大学関係者、また、デジタル事業について先進的であり、これまでの「連携」の活動を熟知している台湾の大学ミュージアム関係者をオンラインで結び、「ポスト/ウィズ・コロナ」時代の大学ミュージアム、連携活動のあり方などについて議論をする。このシンポジウムはひろく一般にも周知して、すべての人が考えるべき「ポスト/ウィズ・コロナ」時代について議論を提示したい。

実施項目・実施体系

  • 京都文化の他地域への発信プロジェクト―「スポーツ」の視点から
    • (1)京都文化の他地域への発信プロジェクト―「スポーツ」の視点から
      • ①全体計画の検討会議
      • ②展覧会の検討会議
      • ③作品調査
      • ④「連携」紹介冊子の作成
      • ⑤オンライン展覧会およびカタログ作成
      • ⑥シンポジウムの実施

事業実績(PDF)

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