事業詳細

舞鶴市世界記憶遺産を活用した地域づくり未来づくり事業

実行委員会
舞鶴市世界記憶遺産保存活用推進委員会
中核館
舞鶴引揚記念館

事業目的

舞鶴引揚記念館所蔵資料のユネスコ世界遺産登録5周年に加え、戦後・海外引揚開始75年の大きな節目を迎え、この機会に市内・外、国内・外の博物館や大学・高校等の教育機関など、多様な関係団体との連携を深め、下記の目標に沿って事業を展開する。

  • ①舞鶴への生還1945-1956シベリア抑留等日本人の本国への引き揚げの記録(「自分たちの生活もままならない時代に引揚者を温かく迎えた」地域の歴史、日本史としての「引揚事業」、そして世界史レベルの「シベリア抑留」など、多面性を持つ“世界の記憶”となった舞鶴引揚記念館収蔵資料(570点))を活用し、「引揚事業」、「シベリア抑留」に関する史実の継承を図る。
  • ②学生や若い世代の事業参画を一層促すことにより「次世代への継承」から「次世代による継承」を推進する。また、そのための人材育成に努める。
  • ③市内小・中・高校生を含む市民の郷土への愛着心と誇りを高めるため、学校教育等と連携したアウトリーチ活動を推進するとともに国内に向けて舞鶴版SDGsと絡めて平和学習・教育旅行の誘致に取り組む。
  • ④全国にある旧引揚港と連携した歴史・地域文化の掘り起こしを行い、文化振興や未来を担う次世代への平和の尊さの継承を目指す。
  • ⑤国内の平和や歴史等資料館や大学等教育機関と連携した合同企画展等の取り組みを実施し、文化・平和の継承、世界記憶遺産の意義等について国内・外へ情報発信する。
  • ⑥シベリア抑留(日本人抑留者によるナボイ劇場の建設)の縁が繋がり、舞鶴市は2020・平和の祭典 東京オリンピック・パラリンピックにおけるウズベキスタンのホストタウンに決定したことによる文化・スポーツ交流の始まり契機に、ウズベキスタンにおける企画展示を行い、グローバルな視点で国際平和を願う歴史・文化の拠点として世界への情報発信を目指す。
  • ⑦ICOM(国際博物館会議)京都大会エクスカーションにおいて、引揚記念館に訪問された海外の世界記憶遺産登録博物館等関係者や研究者との繋がりを好機として捉え、連携した事業実施を目指し、平和の願いを世界へ発信する。
  • ⑧引き揚げやシベリア抑留の史実を「英語」で未来に語り継ぐ語り部人材の育成に努め、博物館の専門的機能の向上を図る。また、「シベリア抑留に関する紙芝居」の動画(英語版)を作成し、海外に向けた情報発信を推進する。

事業概要

1.引揚関係都市(1か所)や国内の平和・歴史等資料館(2か所)との連携による共同企画展開催事業

  • ①戦後、引揚港に指定された港において、地域の歴史の継承と発信を行う巡回展の開催
  • ②戦後75年・海外引揚開始75年の節目を迎え、シベリア抑留に関する展示を行う総務省所管の平和祈念展示資料館(東京)との合同企画展の開催、舞鶴と東京の中高校生等次世代交流フォーラムや海外の世界記憶遺産登録博物館関係者を招いての講演会の開催
    ⇒コロナ禍において内容を変更して実施したもの
    ・総務省所管の平和祈念展示資料館(東京)との相互の施設で開催する企画展(平和祈念展示資料館in舞鶴、舞鶴引揚記念館in東京)は実施した。企画展と併せて東京で行う予定であった舞鶴と東京の中高校生等次世代交流フォーラムや海外の世界記憶遺産登録博物館関係者を招いての講演会の開催は、コロナ禍において参集できないと判断し中止とした。その代替事業として、両館が連携し、舞鶴中高生語り部サポーターや東京の大学生等、未来を担う若い世代が参画した「私たちが伝える記憶~シベリア抑留をたどって~」の動画を作成(総務省が経費負担)し、ユーチューブやホームページ等を活用して、「引き揚げ」と「シベリア抑留」の史実と平和の願いを国内外に発信した。
  • ③ユネスコ世界記憶遺産登録5周年を迎え、世界記憶遺産登録を平成27年に同時に果たした京都府立京都学・歴彩館と連携した世界記憶遺産登録資料「舞鶴への生還」の連続講座やシベリア抑留に関する企画展の開催
  • 2.世界記憶遺産国際ブランドプロモーション事業

  • ①引揚関係都市における共同企画展、市外の博物館や大学等との合同企画展の開催に合わせ、開催地等においてプロモーションを実施
    ⇒コロナ禍において内容を変更して実施したもの
    ・市外の博物館(平和祈念展示資料館(東京)、京都府立京都学歴彩館(京都))との合同企画展の開催に合わせ、開催地においてプロモーション(チラシ告知、新聞広告、メディア発信)を実施した(※東京展、歴彩館展とも、連携先の博物館が経費を負担して実施)
  • 3.学校教育等と連携したアウトリーチ活動による「次世代による継承」事業

  • ①舞鶴やシベリア抑留を舞台に世界記憶遺産登録資料等を基にして制作された舞台公演「音楽劇 君よ生きて」が本市で開催される機会を活用し、脚本家や劇団員等公演制作関係者が市内中学校等を訪問し生徒とのワークショップを開催
  • ②京都外国語大学への訪問、連携による合同企画展や講演会の開催、大学生・留学生と舞鶴の中高生語り部との意見交流会の開催
    ⇒コロナ禍において上記②③とも中止
  • 4.海外情報発信事業

  • ①2020東京オリンピック・パラリンピックホストタウンに関連した取り組みとして、舞鶴市とウズベキスタン・フェルガナ州リシタン市は、令和元年11月に「リシタン地方との人材育成交流(茶栽培・介護・産業技術)に関する覚書」の締結するなど一層の交流が進展する中、リシタン市において、「ウズベキスタン抑留」や「抑留が交流に繋がった経過」等の特別企画展を開催
  • ②シベリア抑留に関する紙芝居」の動画(英語版)を作成し、HPやユーチューブ等を活用した海外向け情報発信の実施
    ⇒コロナ禍において内容を変更して実施したもの
    2020東京オリンピック・パラリンピックホストタウンに関連した取り組みとして、ウズベキスタン・フェルガナ州リシタン市の日本語学校Noriko学級において、日本人が残した「ウズベキスタン抑留」や「抑留が交流に繋がった経過」等の特別企画展は開催した。しかし、現地での国際交流(渡航)はコロナ禍において中止とした。
  • 5.博物館の専門的機能向上事業

  • ①引き揚げやシベリア抑留の史実を「英語」で未来に語り継ぐ、「英語」語り部人材育成研修の実施

実施項目・実施体系

  • 国際ブランド推進事業のための各種行事の開催
    • (1)引揚関係都市等との連携による共同企画展開催事業
      • ①全国巡回展in横浜(横浜市)
      • ②戦後・海外引揚開始75年事業・平和祈念展示資料館と連携したシベリア抑留展及び次世代フォーラムin東京
      • ③ユネスコ世界記憶遺産登録5周年事業・京都学・歴彩館と連携した世界記憶遺産登録資料展及び連続講座in京都
    • (2)世界記憶遺産国際ブランドプロモーション事業
      • ①ブランドプロモーションin横浜
      • ②ブランドプロモーション・平和祈念展示資料館合同企画展in東京
      • ③ブランドプロモーション・京都学 歴彩館連携企画展in京都
  • 学校教育等と連携したアウトリーチ活動による「次世代による継承」事業
    • (1)シベリア抑留を題材とした音楽劇公演関係者と市内中高校生のワークショップ
    • (2)京都外国語大学と連携したシベリア抑留展及び大学生と市内中高校生の交流会
  • 海外情報発信事業
    • (1)2020東京オリンピック・パラリンピックホストタウンに関連事業・海外展示 ウズベキスタン抑留“抑留から交流展” in リシタン
    • (2)「シベリア抑留に関する紙芝居」の英語版動画によるHP・ユーチューブ情報発信
  • 専門的機能向上事業
    • (1)「英語」による「引き揚げやシベリア抑留」の史実の語り部人材育成研修

事業実績(PDF)

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