事業詳細

「世界の記憶」等を活用したユニバーサル・ミュージアム事業

実行委員会
田川市世界記憶遺産活用活性化推進委員会
中核館
田川市石炭・歴史博物館

事業目的

「世界の記憶」等の価値を博物館機能と連動させて①新たな価値を創造することで、②誰もが容易に市博物館を利用できる仕組みをつくり、③利用者数の持続的な回復につなげるため、「世界の記憶」を活用した「ユニバーサル・ミュージアム」を目指した取組みを実施する。

まずは、「世界の記憶」等を所蔵する市博物館の特徴を活かし、国際交流の拠点としての①新たな価値を創造する。市博物館と台湾とのこれまでの交流実績を活かし、また、海外の人々が炭坑の歴史を容易に理解できるように、さらなる多言語化を充実させることで、市博物館が地域と海外を結ぶハブとして期待される。

あわせて、地域の歴史と文化の担い手として、「子ども」を対象に人材育成を図る。市内小学生が「山本作兵衛コレクション」や国指定史跡・筑豊炭田遺跡群、及び市博物館所蔵資料等を教材としながら、子どもの視点で博物館の①新たな価値を見出すとともに、外国人や高齢者、障がい者など、あらゆるカテゴリーの人々が市博物館を容易に利用できる仕組み(ユニバーサル・デザイン)を検討する。また、新規利用者として、子どもの市博物館や郷土への興味や関心を促すことも目的とする。

事業概要

「世界の記憶」等を活用したユニバーサル・ミュージアムを形成して上記目的を達成するために、下記の事業を継続して実施する。
(国際交流拠点形成事業)

市博物館の新たな価値の創造として、国際交流拠点形成事業を促進する。具体的には、「山本作兵衛コレクション」のこれまでの多言語化をベースとし、炭坑や使用された道具等の基本的な事項を、その国や地域の言葉で解説するシートを作成する。今年度は、日・英・中国語(繁体字)のシートを作成し、国内外の一般の市博物館利用者等が炭坑を容易に理解できる教材とする。あわせて、国際意識の醸成を行うため、市博物館の友好館である台湾・新平渓煤礦園区などの関係者と、田川市の子ども学芸員がオンラインで交流を行うとともに、市博物館と台湾の学生とのオンライン交流も行って、相互の異文化交流を実施する。
(子ども学芸員育成事業)

地域の歴史文化の担い手として、郷土に誇りを持つ子ども学芸員の育成を行う。具体的には、田川の歴史に関する知識を得て(郷土愛の醸成)、ワークショップ等を通じて学芸員の仕事に関心をもち(担い手育成)、東京オリパラを見据え外国語での郷土の紹介や(国際感覚の向上)、外国語やピクトグラムや点字などであらゆる人々が展示を理解できる博物館づくり(ユニバーサル化)などのプログラムを実施し、最後に振り返りを行う。あわせて、小学生が子ども学芸員としての知識向上を図り、また、容易に郷土の歴史を理解できるよう、関係者と共働して小学生用のテキストを作成する。

実施項目・実施体系

(区分)

  • (1)地域文化の発信の核となる博物館
    • ・博物館の情報発信、相互連携
    • ・地域のグローバル化拠点としての博物館
    • ・地域に存する文化財や文化・自然資源を活用した地域共働の創造活動や地域の魅力の発掘・発信
  • (2)あらゆる者が参加できるプログラム及び学校教育や地域の文化施設等との連携によるアウトリーチ活動
    • ・小・中・高等学校と連携した地域文化の担い手の育成
    • ・障がい者の芸術活動支援・鑑賞活動支援等の事業
  • (3)新たな機能を創造する博物館
    • ・観光・まちづくり・国際交流・福祉・教育・産業等他分野との連携・融合による活動

(実施項目・体系)

  • 国際交流拠点形成事業
    • (1)海外訪問客等の地域文化理解の促進
      • ①炭坑シート(日本語・英語・繁体字)の検討、翻訳
      • ②炭坑シート(日本語・英語・繁体字)の作成
    • (2)異文化交流事業
      • ①台湾関係者による子ども学芸員への異文化レクチャー
      • ②台湾学生へのオンライン講義及び授業
  • 子ども学芸員育成事業
    • (1)子ども学芸員テキスト作成
      • ①テキストの内容研究
      • ②テキスト作成
    • (2)子ども学芸員養成事業
      • ①子ども学芸員プログラムの検討
      • ②子ども学芸員プログラムの実施
      • ③子ども学芸員によるユニバーサル・ミュージアム
      • ④子ども学芸員修了式(振り返り)

事業実績(PDF)

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