新宿から発信する「国際演劇都市TOKYO」プロジェクト
- 実行委員会
- 新宿から発信する「国際演劇都市TOKYO」プロジェクト実行委員会
- 中核館
- 早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
事業目的
本事業の目的は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会とその先を見据え、国際的にも非常に高く評価され、国内においても「海外に発信すべき日本のブランド力」として認知されている日本の演劇・映像文化を、周辺地域との共働によって、新宿から広く国内外に向けて発信することである。
具体的には、新宿区およびその周辺に居住する児童・生徒・学生・外国人を含めた地域住民らに、古典芸能から現代演劇、映像にいたるまで、多様な文化に触れてもらうことによって、文化的関心を喚起し、地域の文化を活性化するとともに、未来の文化の担い手となる人材を育成する。また、訪日外国人に対する展示の多言語対応を充実させ、文化財本来の魅力や価値を分かりやすく伝えられるような環境を整備することで、外国人利用者のより一層の増加を促進する。さらに、周辺地域および関係機関との緊密なネットワークを構築し、日本の演劇・映像文化の多様的かつ普遍的な魅力を国内外に広く発信することによって、オリンピック・パラリンピック競技大会の機運醸成や訪日外国人観光客の更なる拡大などを見据えつつ、インバウンド観光を促進するとともに、国内の観光振興施策とも連携し、地域振興・観光振興に大きく貢献する。地域との共働による文化活動や演劇・映像文化の普及と発信、地域文化の担い手の育成や多様な対象者のための学習講座の実施、障がい者への芸術活動・鑑賞活動支援、多言語対応や海外の博物館との交流・共同作業などを積み重ねることで、新宿から「国際演劇都市TOKYO」を強くアピールするとともに、演劇・映像文化を通じて、災害復興や環境問題、少子高齢化や福祉といった、地域の社会問題であると同時に、世界的な共通の課題についても、国内外の人びとと共に考え、共感を深める場を創出する。
なお、事業の実施にあたっては、新宿区を中心とする近隣地区の文化施設と連携、共働することによって、地域の文化施設・発信拠点をつなぐ中心的な役割を担い、演劇・映像文化を核とした地域振興・観光振興を長期的に継続するためのネットワークを構築する。
事業概要
本事業は、演劇博物館を中核として、新宿区、新宿観光振興協会、新宿未来創造財団をはじめとして、新宿の行政・観光・文化を担う主要機関のメンバーからなる実行委員会を組織し、新宿から「国際演劇都市TOKYO」を国内外に広く発信するために、次の5つの事業を行うものである。
- 次世代の演劇文化の担い手の人材育成・こどものための演劇の普及促進事業では、日本の演劇文化をこどもたちに伝え、新たな担い手を育成していくとともに、日本の演劇文化の中に存在する「こどもをテーマとする演劇」の普及を推進する。
- 「障がいをもったこども達×演劇」支援事業では、障がいをもったこどもたちのコミュニティに演劇文化の基盤を形成し、これまで国内ではあまりとりあげられることのなかった障がい者向け演劇教育の導入・確立を目指す。
- グローバル化拠点としての演劇博物館の国際発信事業では、展示解説の多言語サービス充実事業と演劇・映像文化発信のグローバル連携事業によって、地域のグローバル化拠点として、インバウンド観光を促進すると共に、演劇・映像文化の魅力および社会的な意義を広く国内外に発信する。
- 多様な演劇・映像文化の普及と発展を目的としたユニークベニューとしての演劇博物館促進事業では、地域とのより緊密な共働を実現し、学生などの若い世代や地域住民への演劇・映像文化の普及と浸透を図る。また、演劇・映像文化による地域コミュニティの形成を促進するとともに、地域および国内の博物館の機能強化を推進する。
- 地域内コミュニケーション活性化事業では、人形劇に着目した展示によって、既存の関係性に留まらない、多様な人びとが増加し続ける新宿区という地域における、コミュニケーションの活性化に貢献できる人材を育成する。
いずれの事業も2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会とその先を見据え、継続性を担保しつつも、発展性および新規性を重視し、全国の博物館および他の地域のモデル事業となることを目指す。
実施項目・実施体系
- (1)地域文化の発信の核となる博物館
- 博物館の情報発信、相互連携
- ユニークベニューの促進
- 地域のグローバル化拠点としての博物館
- 地域に存する文化財を活用した地域共働の創造活動や地域の魅力の発掘・発信
- (2)あらゆる者が参加できるプログラム及び学校教育や地域の文化施設等との連携によるアウトリーチ活動
- 小・中・高等学校と連携した地域文化の担い手の育成
- 大学等と連携した国内外で活躍する文化人材育成プログラムの開発
- 社会人ほか多様な対象者のための学習講座の実施
- 障がい者の芸術活動支援・鑑賞活動支援等の事業
- (3)新たな機能を創造する博物館
- 観光・まちづくり・国際交流・福祉・教育・産業等他分野との連携・融合による活動
- 文化財の新たな保存管理・活用の手法の開発