上野池之端近代日本文化の魅力発掘・再構成・発信プロジェクト
- 実行委員会
- 地域共働近代日本文化国際発信実行委員会
- 中核館
- 横山大観記念館
事業目的
本事業の目的は、横山大観記念館が中心となり、台東区教育委員会、池之端地域、近隣の文化施設等と共働・連携を行い、多くの人々に、我が国の歴史的・文化的な魅力や特色ある地域文化に直接触れ、深く日本を理解してもらうことである。そのため、国内外に、積極的に、日本の文化財や伝統等の価値を広く発信する施策を行うことにより、日本や池之端地区の訪問に関心を持つ人の増加につなげる。また、地域と共働するには、地域の人々が近代日本文化や上野池之端地域の魅力を認識する土壌の醸成が不可欠である。このような双方向の交流により、相互理解を深めることで、日本の文化芸術や自らが住む地域の価値を再認識しするとともに、誰もが誇りに思う文化芸術立国の実現に資することである。
事業概要
平成30年度は「上野池之端地域から推進する近代日本文化国際発信プロジェクト」で計画した諸活動を国内外で展開して、その目的に沿った成果を上げることができた。ICOM京都大会2019が開催される平成31年度は、その実績を活用しながら、翌年のオリンピックイヤーに続く国際発信の年と位置づけ「上野池之端近代日本文化の魅力発掘・再構成と発信プロジェクト」を実施する。 大観は、関東大震災時には池之端の自宅を警察署、郵便局の執務場所に提供しながら自ら陣頭指揮をとりながら被災者の救援に奔走し、地域共働の活動をこの池之端の地で行った事実がある。大観の画観及び池之端好を、大観の絵画だけでなく、大観のもう一つの作品と言える史跡及び名勝に指定されたこの自宅=大観旧宅(建築・照明・庭園)において明らかにすることにより、上野池之端地域の魅力を発掘・再構成する。これらの成果を発信するため、多言語による旧宅案内冊子の作成や、講演会を開催する。さらに教育委員会と連携したアウトリーチ活動としてのワークショップ、サマースクールを開催することとする。また、これらの事業をより効果的に継続して実施していくため、劣化が進む横山大観記念館が所有する大観等の日本画等をデジタル化して後世に残すだけでなく、通常は非公開の大観作品を時間、地域を問わず何時でも、何処でも、誰でもデジタル化作品を鑑賞できる機会を提供するツールの構築に取り組む。
実施項目・実施体系
近代日本文化と地域の魅力の発掘・再構成と発信事業
- (1)史跡及び名勝横山大観旧宅及び庭園の魅力発掘・再構成
- 検討会議
- 多言語旧宅案内冊子制作
- 旧宅に在る絵画等のデジタル化
- 「大観と不二」「近代日本画の材料」講演会の開催
- (2)大観旧宅及び庭園の資史料を利用した地域文化魅力のアウトリーチ活動
- 検討会議
- 先進事例調査
- 地域の子供を対象としたサマースクール「灯り作成」の実施
- 地域共働の「大観の不二」ワークショップの開催
- 活動アンケートの実施