事業詳細

都市のカルチュラル・ナラティヴ in 港区:
大学ミュージアムを核とする地域文化資源の連携・国際発信・人材育成事業

実行委員会
「都市のカルチュラル・ナラティヴ」プロジェクト実行委員会
中核館
慶應義塾大学 アート・センター

事業目的

  • 大学や地域の文化機関が蓄積する学術成果の活用を通じて、「都市文化の物語」を提示し、伝統芸術に関わる文化と、現代芸術に関わる文化を相互に接続する。
  • 地域の文化機関や企業と連携し、有形・無形の文化資源のさらなる活用を進めるとともに、「くらしの文化」等これまで認知度の高くなかった文化資源を顕在化する。
  • 文化資源や文化資源を巡る活動のサスティナブルな国際発信・連携を実践する。
  • 大学の人的リソースを活用し、地域の文化資源の国際発信を担う人材を育成する。

本プロジェクトでは、これらの活動を通して、大学ミュージアムを地域の核とした、領域横断的な地域文化資源の活性化モデル構築を図ることによって、現代・将来の芸術文化活動を支え、文化観光を深化させ、さらに、日本の文化に寄せられる国際的な関心に対応することを目指す。

事業概要

本事業のプロジェクトチームは、「現代性と歴史性」「国際性」「多様性」「学術性」のそれぞれの面で秀でた特徴をもつ港区内の博物館、企業、NPO、寺院等の文化団体によって組織される。

NHK放送博物館(放送文化)、味の素食の文化センター(食文化)、虎屋(和菓子文化)、JCRI(画廊史)、泉岳寺(禅文化)、増上寺(江戸の寺院文化)、草月会(いけばなと前衛芸術)、東京海洋大学マリンサイエンスミュージアム(海洋文化)、慶應義塾大学アート・センター(現代芸術)ら、学術活動を背景にした多様な専門性をもつチーム・メンバーが、中核館の主導のもと、一連の活動モデルの構築および実践を行う。

本事業の活動は「調査・育成」分野と「成果・発信」分野の2分野に大別される。

「調査・育成」分野

  • 地域文化資源の調査

    これまで活用が進んでいなかった、地域文化資源の調査を行い、歴史・文化的文脈と接続する

  • 情報発信の手法に関する調査・検討

    オンラインやモバイルアプリを利用した情報発信の手法に関して、国内外の事例調査、先行事例のヒアリング等により調査を行い、地域特性にふさわしい情報発信のあり方の検討を行う。

  • 国際発信を担う人材育成プログラムの開発

    留学生・学生を対象に、地域文化の国際発信を担う人材育成プログラムを開発、実践する。

「成果発信」分野

  • 港区で展開する都市文化をその歴史・文化的文脈とともに紹介するイベントの開催

    学術成果を活用し、多様な文化資源を紹介する講演会、ガイドツアー、展覧会等を開催する。

  • サスティナブルかつ国際的な情報発信

    イベント等の活動成果をサスティナブルに活用し、国際発信・連携するためのコンテンツ、ウェブサイト、印刷物を制作、運用する。

  • 国際的な文化人材による文化発信・連携

    留学生等の国際的文化人材による地域文化資源の取材等を通じて、文化の発信と国際連携活動を実践する。

本事業は平成30年度からの5カ年の計画を準備している。調査とプログラム開発から出発し、実践を蓄積した後、中間評価を経てプログラムを再構築し、さらに実践を展開させながらモデルの共有を図る、という全体のプランである。活動の重点は、H30:プログラム開発→H31:連携強化、コンテンツの充実、プログラムの実施→H32:イベント開催、プログラム実施、モデルの中間評価→H33:プログラム再構築、モデルの共有化、国際連携推進、自治体協議→H34モデル共有化、育成プログラムの大学課程への統合、発信・連携事業の大学・自治体共同プロジェクト化、と推移する計画である。

実施項目・実施体系

  • 港区で展開する都市文化をその歴史・文化的文脈とともに紹介するイベントの開催
    • (1)ICOM UMAC(国際博物館会議・大学博物館国際委員会)連携イベント(ICOM)
      • ①国際シンポジウム「文化コモンズとしての大学ミュージアム」(ICOMシンポ)
      • ②地域文化機関 見学ツアー(ICOMツアー)
    • (2)江戸前の海に関するバイリンガルシンポジウム(江戸前シンポ)
    • (3)重要文化財を含む地域の建築公開イベント(建築公開)
    • (4)地域文化資源紹介映像 上映会(上映会)
  • サスティナブルかつ国際的な情報発信のためのプラットフォーム構築
    • (1)国際発信のためのウェブサイト(正式版)(国際化ウェブ)
    • (2)ウェブサイト/コンテンツの評価(ウェブ評価)
  • 国際発信のためのコンテンツ制作と発信
    • (1)文化資源・イベントを紹介するコンテンツの制作(バイリンガル)(コンテンツ制作)
      • ①国際発信のための地域文化紹介映像制作(映像制作)
      • ②テキストコンテンツの作成とバイリンガル化(テキスト制作)
    • (2)発信のための地域文化資源の調査(資源調査)
  • 国際発信を担う人材育成プログラムの開発
    • (1)人材育成モデル開発に関するWG(育成WG)
    • (2)六本木アートナイト連携ワークショップ(RAN連携)
  • プロジェクトの運営とモデル化
    • (1)プロジェクトの運営と連携の推進(プロジェクト推進)
      • ①プロジェクトの運営・報告書の作成(運営)
      • ②新規連携先の開拓(連携)
    • (2)プロジェクトのモデル化(モデル化)
      • ①ICOM Kyoto における活動報告(ICOM Kyoto)
      • ②モデル化に向けた自治体との協議(自治体協議)

事業実績(PDF)

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