事業詳細

出雲文化活用プロジェクト―手錢家資料を活用した江戸時代の出雲文化の発掘と再生事業

実行委員会
出雲文化活用プロジェクト実行委員会
中核館
公益財団法人手錢記念館

事業目的

本事業の目標は、江戸時代中後期の出雲地方の生活文化の様相に関する調査を進め、できるだけ幅広い層の地域市民に広く伝えること、および出雲地方を訪れる国内・海外からの観光客に対して新たな旅の切り口を提供することである。

伝来する各種資料の調査研究は、これらの事業を進めるために必要不可欠であり、江戸時代の歴史的、社会的、文化的な研究においても大きな意味を持つ。
調査研究によって新たに発掘した文化的資源は、地元地域の観光振興に付加価値を加えることが期待できる。また、身近な郷土の歴史と文化を地域市民に感得してもらい、郷土の歴史と文化への理解を深めてもらうことにもつながり、これまで注目されないまま破棄される恐れのあった地域の資料群に一般の人々の目を向け、保存するきっかけとなりうる。

事業概要

  • 観光分野と連携した環境整備・情報発信
    • (1)昨年作成した、出雲地方に残っている、江戸時代から続く文化や資料を継承するミュージアム7館を英語で紹介するウェブサイトについて、今年度は多言語化をおこない、英語・中国繁体・中国簡体・韓国語・フランス語の各ページを作成した。各館を紹介するイメージ動画を作成し、公開した。
    • (2)江戸時代の和室、しつらえの中で、江戸時代の料理などを再現した献立を体験する「和食体験プログラム」を手錢家でおこなった。また、観光事業とリンクさせるため、「和食体験プログラム」も活用したモニターツアーをおこなった。
  • 所蔵資料を活用したアウトリーチ活動
    • (1)調査、研究、活動の連携と成果を広く知らしめるため、島根県立古代出雲歴史博物館、島根大学附属図書館での展示を行った。
    • (2)協働しておこなってきた調査研究ならびにプロジェクトによる活動の成果をもとに、江戸時代の大社における文芸活動について、これまでの成果を発表するシンポジウムをおこなった。協働事業の蓄積を鑑みて、島根大学と手錢記念館とは包括的連携に関する協定を結んだ。
  • その他
    • 島根大学と連携しながら進めてきたデジタル化資料の内容調査、研究の成果を各事業に随時反映させていくとともに、(公財)図書館振興財団の助成事業として、手錢家の蔵書資料や文書資料及び本プロジェクト報告書を、クラウド型デジタルアーカイブシステムであるADEACから公開した。

実施項目・実施体系

  • (1)地域文化の発信の核となる博物館
    • 美術館・歴史博物館の情報発信、相互連携
    • 地域に存する文化財を活用した地域共働の創造活動や地域の魅力の発掘・発信
  • (2)あらゆる者が参加できるプログラム及び学校教育や地域の文化施設等との連携によるアウトリーチ活動
    • 社会人ほか多様な対象者のための学習講座の実施
  • (3)新たな機能を創造する美術館・歴史博物館
    • 観光・まちづくり・国際交流・福祉・教育・産業等他分野との連携・融合による活動

事業実績(PDF)

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