地域と世界をつなぐ 〜阿波の手工芸を核とした文化交流の提案 ver.2〜
- 実行委員会
- いんべの里地域活性化実行委員会
- 中核館
- 一般財団法人 阿波和紙伝統産業会館
事業目的
諸課題の解決を目指し、年度ごとにある分野に的を絞り、深度を持って事業化することとする。5カ年計画構想時に掲げた3つの工芸テーマ【和紙・藍染・古代織】のうち、第2年目にあたる本年度は、和紙と古代織にスポットを当てた。
中核館周辺では、最盛期には200軒ほどの紙屋が軒を連ねていたと言われ、古い歴史を持つ紙漉き村である。和紙原料は、現在では楮や三椏などを主としているが、時代を遡ると、大麻や苧麻などの麻繊維に行き着く。また、紙のそもそもの起源は着古しの「ボロ」を砕き、もう一度シート状に繋げたものであるとも言われており、布とも密接に繋がっている。
加えて、徳島県吉野川市は旧名を麻植郡と言い、麻作りとの関わりが深い。本年11月の大嘗祭においても、荒妙(あらたえ/麻の布)調進の責を負う土地でもある。
次世代の者へと引き継ぐタテ軸を構築するためには、地元の者が中心となり、実際に手足を動かし工芸を体験することが重要と考え、本年のプログラムを組んだ。
事業概要
【親和性の高い3つの工芸(和紙・藍染・古代織)をコラボさせる5カ年計画】
・異分野交流によるインパクトではなく、近しいものが交わることで専門性をより高める
・専門性=難しいこと、を分解し、わかりやすく伝えることを常に想定する
(平成31年度「和紙×古代織 織姫たる者」)
・楮、苧麻、藤、芭蕉などの古くからの植物繊維を取り上げ、ワークショップや展覧会を行う
- (1)素材の採取、栽培とその教育啓蒙活動
- い・地域住民、一般参加者に対するワークショップの開催
(高越山周辺での植物採取、中核館所有の楮畑における植物栽培ほか) - ろ・外国人に対する和紙、織り等徳島に根付く工芸の紹介、普及活動
- い・地域住民、一般参加者に対するワークショップの開催
- (2)様々な素材を用いて編み織りを楽しむ、学ぶ
- い・地域住民、一般参加者に対するワークショップ、展覧会、講演会の開催
(糸作りや編み織りなどの一連の技術を年間を通じて学ぶ機会を作る) - ろ・小・中学生に対する織りの歴史教室
- い・地域住民、一般参加者に対するワークショップ、展覧会、講演会の開催
実施項目・実施体系
- (1)素材の採取、栽培とその教育啓蒙活動
- い・地域住民、一般参加者に対するワークショップの開催
高校生に対する和紙、伝統工芸教育 対象:県立名西高校21名ほか
大学生に対する和紙、伝統工芸教育 対象:京都市立芸大49名ほか - ろ・外国人に対する和紙、織り等の伝統工芸紹介
対象:ウィスコンシン大ほか計36名
- い・地域住民、一般参加者に対するワークショップの開催
- (2)様々な素材を用いて編み織りを楽しむ、学ぶ
- い・地域住民、一般参加者に対するワークショップ
藍染教室 対象:一般参加者のべ52名 - ・地域住民、一般参加者に対する展覧会
徳島に伝わる大嘗祭、太布織りパネル展示、織物、素材展
対象:一般参加者のべ250名 - ・地域住民、一般参加者に対する講演会
大麻の生産、歴史に関する講演 対象:一般参加者138名 - ろ ・地域住民に対する織りの歴史教室 (講演会)
編織教室 対象:一般参加者のべ93名
- い・地域住民、一般参加者に対するワークショップ