事業詳細

「世界の記憶」を活用したユニバーサル・ミュージアム事業

実行委員会
田川市世界記憶遺産活用活性化推進委員会
中核館
田川市石炭・歴史博物館

事業目的

「世界の記憶」の価値を博物館機能と連動させて①新たな価値を創造することで、②誰もが容易に市博物館を利用できる仕組みをつくり、③利用者数の持続的な回復につなげるため、「世界の記憶」を活用した「ユニバーサル・ミュージアム」を目指した取り組みを実施する。 まずは、「世界の記憶」を所蔵する市博物館の特徴を活かし、国際交流の拠点としての①新たな価値を創造する。市博物館ではこれまでの台湾との学術交流の実績もあり、地域における海外との窓口として期待される。さらに、②・③については、多言語の音声ガイドやパンフ等で、海外観光客が炭坑の歴史を容易に理解できるようにする。 あわせて、地域の歴史と文化の担い手として、「子ども」を対象に人材育成を図る。市内小学生が「山本作兵衛コレクション」及び市博物館所蔵の炭坑資料を教材としながら、子どもの視点で博物館の①新たな価値を見出すとともに、外国人や高齢者、障がい者など、あらゆる人々が市博物館を②容易に利用できる仕組み(ユニバーサル・デザイン)を検討する。また、③新規利用者として、子どもの市博物館や郷土への興味や関心を促すことも目的とする。 なお、台湾交流を含めた国際交流拠点としての市博物館の取り組みは、2019年9月開催のICOM京都大会での発表を検討する。

事業概要

「世界の記憶」を活用したユニバーサル・ミュージアムを形成して上記目的を達成するために、下記の事業を実施する。
(国際交流拠点形成事業)
市博物館の新たな価値の創造として、国際交流拠点形成事業を促進する。具体的には、これまでに作成した「山本作兵衛コレクション」の多言語化ナレーションを展示に応用するため、音声ガイドのシステム作成を行う。また、市博物館が進めてきた台湾と、田川市が東京パラリンピック事前キャンプの相手国であるドイツについて、それぞれの言語による市博物館の多言語パンフレットを作成する。あわせて、国際意識の醸成を行うため、市博物館の友好館である台湾・新平渓煤礦博物園区から関係者を招聘し、田川市の子どもと交流を行い、また市博物館と台湾の小学生の交流も行って、相互の異文化交流を実施する。
(子ども学芸員育成事業)
地域の歴史文化の担い手として、子ども学芸員の育成を行う。具体的には、田川の歴史に関する知識を得て(郷土愛の醸成)、ワークショップ等を通じて学芸員の仕事に関心をもち(担い手育成)、東京オリパラを見据え外国語での郷土の紹介や(国際感覚の向上)、外国語や点字などで誰でも展示が理解できる博物館づくり(ユニバーサル化)などのプログラムを実施する。最後には振り返りを行って、子ども学芸員として次年度以降は下級生へ指導するなどサイクル化する。

実施項目・実施体系

  • (1)地域文化の発信の核となる美術館・歴史博物館
    • 美術館・歴史博物館の情報発信、相互連携
    • 地域に存する文化財を活用した地域共働の創造活動や地域の魅力の発掘・発信
  • (3)新たな機能を創造する美術館・歴史博物館
    • 文化財の新たな保存管理・活用の手法の開発

(実施項目・体系)

  • 国際交流拠点形成事業
    • (1)海外訪問客等に向けた環境整備
      • ①音声ガイドシステムの構築
      • ②多言語(繁体字、ドイツ語)パンフレットの翻訳
      • ③多言語(繁体字、ドイツ語)パンフレットの作成
    • (2)異文化交流事業
      • ①台湾関係者による市内小学生への異文化レクチャー
      • ②台湾小学生への出前授業
  • 子ども学芸員養成事業
    • (2)子ども学芸員養成事業
      • ①小学校出前授業による子ども学芸員育成事業の周知
      • ②子ども学芸員プログラムの作成
      • ③子ども学芸員育成プログラムの実施
      • ④子ども学芸員によるユニバーサル・ミュージアム
      • ⑤子ども学芸員修了式(振り返り)

事業実績(PDF)

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