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9 ローマ字分ち書きの問題
ローマ字調査分科審議会
<<分ち書き部会>>
〔部会長〕
大塚明郎
〔部会員〕
安藤正次 石黒修治 金田一京助 桑原 信 田口三郎 千葉 勉 中島健蔵 服部四郎 松浦四郎 松坂忠則 武藤辰男 山崎好次郎 吉田甲子太郎
〔部会開催〕
部会 第1回(昭和25.7.10)〜第16回(昭和27.1.28)
連絡会第1回(昭和27.1.21)〜第2回(昭和27.2.25)
〔提出資料〕
- ローマ字文の書き方(昭和22年文部省発表)
- 改訂ローマ字教育の指針 解説(文部省監修 昭和25年発行)
- 分ち書き審議会資料 補遺 T【国語課】
- 分ち書き審議会資料 補遺 U【国語課】
- 分ち書きについての仮決定事項および留保事項その1【国語課】
- N.H.K 放送台本 ラジオ民衆学校 梅田リ夫作「新しい家族」(昭和26年6月30日放送)
- UMEDA;atarasii Kazoku【松浦委員】
- Mut
iin no R
mazi-gaki kokoromi【武藤委員】
- (放送台本の分ち書き)【田口委員】
- Wakatigaki no Ziturei【大塚委員】
(7〜10は放送台本提出資料のローマ字書き) - 分ち書きについての仮決定事項および留保事項 その2【国語課】
- 分ち書き部会報告
- 国語審議会ローマ字調査分科審議会分ち書き部会報告「ローマ字文の分ち書きのしかた」
会合のはじめに,まず,審議方針について協議の結果,単なる法則を並べただけのものとせず,辞書的なもの,しかも,なるべく詳しく実例を豊富にしたものを作ることとし,なお,「正確に」かつ,「きれいに」ということを基本とすることとなった。また,分ち書きを決めるにあたっては現行のローマ字の教育面と実用面との両面から考慮することとした。
審議会資料としては,「ローマ字文の書き方」(提出資料1)を基準とし,これに「改訂ローマ字教育の指針 解説」(提出資料2)を合わせ用い,必要に応じて,関係諸著書・諸文献を参考とすることとなった。また,審議が進むに従い,これらの資料だけでは,語例がふじゅうぶんとなったので,できるだけ多くの,なるべくまぎらわしい語例を収集・配列して資料とした。(提出資料3・4)
第4回部会(昭和25.10.16)から具体的審議にはいり,毎回決定した事項を一応「仮決定事項」として1回ごとにまとめ,後にこれを集成して,「仮決定事項および留保事項」(提出資料5・11)として再審議し,分ち書きのしかたをまとめていった。
審議の途中で,それまでに決めた分ち書きの原則を実際の文章,話しことばに適用した場合に,はたして適当かどうかを検討するため,放送台本(提出資料6)により,実際にラジオを聞いて,その場のふんい気を生かして,ローマ字化し,その場合に起る分ち書きの諸問題・意見等について検討した。
第15回部会(昭和26.10.1)において,つづり方の統一を促進するために分ち書き部会を正式に開かずに,適宜連絡会を開くこととし,つづり方部会の開催回数を倍加することとなり,しばらく休会のあと,第16回部会(昭和27.1.28)においてこれまでの結果をまとめ,第2回の連絡会において,次のとおり,「ローマ字文分ち書きのしかた」をとりまとめ,書類によって,全部会委員の承認を求め,分ち書き部会報告として第13回総会(昭和27.3.10)へ提出した。
なお,つづり方部会から審議を要望された名詞の語頭を大文字で書くことについては,時間の関係上,議題とする機会がなかった。