国語施策・日本語教育

HOME > 国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 第1期国語審議会 > 第8回総会 > 議事

議事 法令の用語用字の改善についての建議

田 口

 当用漢字漢字表にない文字を法令ではどうするのか。科学用語には,特にそれが多い。

千 種

 法令では,現在,当用漢字表にない漢字は用いていない。改めにくい漢語は,かなで書いて傍点をうっている。

松 坂

 用字用語の改善のなかには,文体の改善ははいっていないのか。旧文体の法令を口語化する希望を,この際,国語審議会として意志表示してほしい。なお,要綱3ページの文句は,二様の意味に解釈できる。

千 種

 文語体法令の口語化は,法律改正の手続を必要とするので,この要綱の「用語用字の改善」のなかには,文体の改正までは含ませていない。

佐 藤

 この決議の内容は,われわれが平素心がけていたことであるから,喜んで推進させていきたい。しかし,文体の口語化は,裁量の幅が広くなるので,われわれとしては,そこまでの実行は困難である。

松 坂

 文語体法令の口語化は,もとより立法府にかけて修正することを,わたくしは望んでいるのである。その希望を,国語審議会としてこの際表示してほしいのである。

佐 藤

 それなら,わたくしの心配はない。

土岐会長

 この要綱の趣旨を,文部大臣と法務総裁とに建議することについて御意見を伺いたい。
(建議することを可決,次いで建議文案を提出,字句修正の後,建議案可決)

トップページへ

ページトップへ