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3 標準語の問題
第1部 標準語のために
これは,現在の東京語を素材として取り上げ,その「発音・用語・語法」の3部門における重要な問題のありどころを示し,それに対する一応の解決案を提案したものである。
第2部 これからの日本語
これは,標準語部会の審議途上において,標準語としてのこれからの日本語がこうありたいと思う姿について考えたことを要約して,総説・文体・用語・語法・敬語・話しことば・発音・書きことばの8項に記述したものである。
以上の2部を一括して「標準語のために」とし,これを部会長から第20回総会(昭和29.3.15)に報告した。
標準語部会報告(要旨)
国語審議会の標準語部会は,かねて標準語に関する調査・審議を進めてきましたが,まだじゅうぶんな成果をあげるまでに至りません。ただ,重要な問題を審議しました事実をありのままに記録して,ここに別冊「標準語のために」を御報告いたす次第であります。
その第1部は,現在の東京語を素材的に取り上げて,その中に,正しい形と,誤ったまたはなまった形とを振り分けて,将来の標準語の姿への方向を明らかにしようと努力したものであります。その第2部は,標準語としてのこれからの日本語がこうありたいと思う理想を,言語生活の各部面にわたって考えたものであります。
どうか,今後の審議によって,だいじな標準語確立の事業が,この小さな捨石の上に,大きく積み上げられる日の早く来ることを祈るものであります。
総会においては,これを国語審議会今後の審議上参考資料とすることに決定した。